◆男子ゴルフツアー外競技 杜の都仙台チャリティープロアマトーナメント最終日(30日、宮城・杜の都GC=7233ヤード、パー72)
2日間のツアー外競技として行われ、首位と1打差の2位からスタートした池田勇太(32)=フリー=が8バーディー、2ボギーの66で回り、通算8アンダーで逆転優勝した。大会地元の東北福祉大出身の池田は2011年東日本大震災と今年の西日本豪雨災害の被災地に本賞金の500万円全額を寄付することを明かした。次戦は今季、海外メジャー最終戦の全米プロ選手権(8月9~12日)。「学生の頃からお世話になっている人がたくさんいる大会で勝てて弾みがついた」と自信の表情で話した。
1打差の2位は東北福祉大出身で開催コース所属の松本将汰(23)。5月30日の日本ツアー選手権森ビル杯のプロアマ戦で招待客に不適切な対応をしたとしてツアー出場を自粛し、今大会で約2か月ぶりに実戦復帰した片山晋呉(45)=イーグルポイントGC=は2打差の3位と奮闘した。選手会長の石川遼(26)=カシオ=は通算3アンダーで9位だった。
ゴルフ界の「若大将」と呼ばれる池田は学生時代を過ごした宮城県で行われたチャリティー大会を制し、温めていたプランを明かした。賞金総額2500万円の今大会の優勝賞金は500万円。「賞金を全額、東日本大震災と西日本豪雨災害の被災地に大会を通じて寄付させていただきます。何位になっても、その賞金を寄付しようと思っていた。一番大きな金額を寄付できてよかった」と話した。
その上で笑顔で付け加えた。本賞金とは別に優勝者には特別賞金200万円が贈られる。「こちらの200万円はありがたくいただきます。国分町(仙台の繁華街)にも行かなければいけないので」。表彰式を見守った大ギャラリーから大きな歓声が沸き上がった。
海外メジャー第3戦「全英オープン」(19~22日)→第2の故郷で開催の「杜の都仙台チャリティープロアマトーナメント」→海外メジャー最終戦「全米プロ選手権」(8月9~12日)という豪快なローテーション。「(51位の)全英オープンは悪くなかったし、ここで弾みをつけられた。このまま全米プロ選手権に行きたい」と池田は、胸を張って話した。