◆女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯第2日(7日、富山・小杉CC)
5位から出た有村智恵(30)=日本HP=が6番パー3でツアー4度目、メジャーでは自身初となるホールインワンを達成した。悪天候に見舞われる中、1イーグル、2バーディー、4ボギーの72と伸ばせずに11位に後退したが、決勝ラウンドで7打差を逆転しメジャー2勝目を狙う。66の申ジエ(韓国)が11アンダーで首位。全組ホールアウトは日没後の午後6時23分で、最後は投光器が投入された。
雨が降り始め、どんよりとした空気を一変させた。有村は6番パー3(150ヤード)で7アイアンを振り抜いた。ボールは3メートル手前に着弾し、2バウンドしてカップに消えた。「きれいに入るのが見えた。雨の中、1打で終わるホールはすごくありがたい」。キャディー、同組選手とハイタッチして喜んだ。昨年6月以来、ツアー4度目、メジャーで初のエースを達成した。
賞金30万円と、賞品で地元の名産、白えびの刺し身100人分を獲得し「まだ食べたことないからすごく楽しみ。100人分もどうしよう」と笑った。終盤、大雨で18分間の中断を挟む悪条件の中、72で11位に後退したが、決勝での巻き返しに自信を見せた。
2012年大会(滋賀・タラオCC西C)以来のメジャー2勝目へ、入念に準備した。8月中旬に今大会の会場を1ラウンド。日本女子プロ選手権と日本女子オープンの2つのメジャーは毎年異なる会場で行われるため、プロによっては下見するが、「これまで関東近郊ならすることはあったが、地方はめったにしない」という有村にとっては異例の調整だった。
コースを確かめるとともに、姉・美佳さんと富山、金沢を観光した。温泉宿に泊まり、夏祭りにも足を運び「パッティングのゲームや射的を楽しんで」リフレッシュした。7月の6季ぶりツアー優勝に満足することなく、秋の戦いへ気持ちを高めた。
11年のスタンレーレディスでは、ホールインワンとアルバトロス(パー5を2打でカップイン)を同一ラウンドで達成する快挙を成し遂げて優勝した。「これで勝ったら(運を)持ってるな、と言えるでしょうけど。やれることをやって、その先に優勝のタイトルがあればいい」。ベテランの域に入った元祖ミラクルガールは表情を引き締めた。(宮下 京香)