先週Vの今平が下柳さんと同組プレー。「途中でやめられたらどうしよう…」


9番、談笑しながらグリーン上に向かう(左から)今平周吾と下柳剛さん

9番、談笑しながらグリーン上に向かう(左から)今平周吾と下柳剛さん

 男子プロゴルフツアーのマイナビABCチャンピオンシップは25日から4日間、兵庫・ABCCC(7217ヤード、パー72)で行われる。先週のブリヂストンオープンで今季初優勝を飾った賞金ランク1位の今平周吾(26)=フリー=は24日、プロアマ戦で阪神などで活躍した元プロ野球投手の下柳剛さん(50)と同組でプレー。通算129勝を挙げた名投手に刺激を受けて2週連続優勝を目指す。

 実は、今平はこの日のプロアマ戦を少々、複雑な気持ちで迎えていた。プロ野球に全く詳しくないため、前日にインターネットで下柳さんについて“予習”。「(動画サイトの)ユーチューブを見たら、下柳さんがグローブをたたきつけていた…」。2007年10月、阪神の投手だった下柳さんは秀太遊撃手の連続エラーにグラブをたたきつけて激怒。阪神ファンの間では「秀太事件」として伝説となっているシーンだった。

 165センチと小柄な今平に対し、下柳さんは184センチ。威圧感にあふれている。「怖い人なのかな、プロアマ戦の途中でやめられたらどうしよう、かと思っていた」と今平は苦笑いしながら話した。

 もちろん、杞憂(きゆう)に終わった。「とても、優しい人でした。飛距離がすごかった。せっかくのチャンスなので、トレーニングなどについていろいろと聞きました」18ホールを和やかに終えた今平は笑顔で話した。下柳さんは現役時代、オフには格闘技トレーニングを取り入れていた。「キックボクシングは股関節の使い方に効果があると聞いたので、僕もオフにやってみようかと思います」と前向きな姿勢を見せた。

 先週のブリヂストンオープンでは激励を受けた尾崎将司(71)への感謝も忘れなかった。「技術、気持ちを教えてもらったので優勝できました。早く直接、お礼をいいたいです」と真摯に話した。賞金ランク1位で残り6試合。「もう1回、勝ちたいですね」と初の賞金王戴冠(たいかん)に意欲を見せた。

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