松山英樹、自身初の監修ホールで池ポチャ 1年ぶり日本ツアーは5差17位発進


5番、富士山に向かってティーショットを放つ松山英樹(カメラ・今西 淳)

5番、富士山に向かってティーショットを放つ松山英樹(カメラ・今西 淳)

 ◆三井住友VISA太平洋マスターズ第1日(8日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 約1年ぶりに日本ツアーに参戦した松山英樹(26)=LEXUS=は4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの1アンダー69で5打差の17位発進。自身初の監修ホールで池ポチャのワナにはまったが、米ツアー5勝のスケールの大きなプレーで大観衆を沸かせた。64で回った今季2勝の秋吉翔太(28)=ホームテック=が首位発進した。

  難しさ実演 松山が自身で監修し、全面改修されたコースの難しさを“実演”した。パー5からパー4になった2つのホールでこの日、ボギー、ダブルボギー。「もったいなかった」と悔いた。前半11番はドライバーショットを左に曲げてボギー。後半6番は、195ヤードから5アイアンの第2打をグリーン手前の池に入れダボだった。「それ以前に自分の状態が悪い」と首をかしげた。

 松山は出場しなかったが、パー72で行われた改修前の昨年大会は、6番(540ヤード)と11番(537ヤード)はともにパー5だった。難易度はそれぞれ15、16番目と易しいホールだったが、今回は難易度1位タイ(平均スコア4・417)の最難関ホールとして牙をむいた。

 自分でワナにかかる一方、世界基準のゴルフで昨年比1454人増の3509人の観客を沸かせた。見せ場は3番パー5だ。残り291ヤードから3ウッドで12メートルに2オン。イーグルこそ逃したが、2パットでバーディーを奪い、大会最多に並ぶ3勝目へスコアを伸ばした。

 初日を「スタート(10番)はすごく緊張した。もっと盛り上げたかったけど、なかなかいいプレーができなかった」と厳しく総括。フェアウェーキープ率約57%(50位)、パーオン率約56%(41位)の数字にも表れた。首位を5打差で追う2日目へ。「きっかけが見つかって伸ばしていけたら」とショットの修正に励んだ帰り際には、約100人に即席サイン会を開き、日本のファンへ感謝を示した。(岩原 正幸)

 ◆太平洋C御殿場Cの改修

 全米オープン開催7コースなど数多くの名門を手がけた世界的設計家のリース・ジョーンズ氏(米国)に設計を依頼。松山が監修を務めた。18番はグリーン右の池が拡張された。全体的にはバンカーをグリーンに近づけ、深さなどを見直すなど難度がアップ。戦略性をかね備え、国際水準の大会コースに進化させた。

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