◆女子プロゴルフツアー大王製紙エリエールレディス 第2日(16日、愛媛・エリエールGC松山=6525ヤード、パー72)
6年ぶりの単独首位からスタートした有村智恵(30)=日本HP=は5バーディー、ボギーなしの67で回り、通算12アンダーとして首位をキープした。「体のトレーニングだけではなく脳のトレーニングをすれば最大限のパフォーマンスが発揮できます。頭の中でどれだけボールを打てるか、が大事。スタート前の練習は35球あれば仕上がります」と自信に満ちあふれた表情で話した。クラブの内訳はウエッジ12球、6アイアン5球、ユーティリティー5球、3ウッド3球、ドライバー5球。計30球ほどで収まる計算になる。体より頭を使った調整で体調は万全。7月のサマンサタバサレディース以来の今季2勝目、通算15勝目を狙う。
対照的に、有村と宮城・東北高時代の同期生、原江里菜(31)=NEC=は大苦戦。8位からスタートしたが2バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの74と2つスコアを落とし、通算1アンダーの58位に急降下。カットラインに1打及ばず、予選落ちした。ツアー2勝の実力者も大会前の賞金ランクは57位。賞金を上積みできず、来季前半戦の出場資格が得られる55位以内に入ることができなかった。「きょうもゴルフは悪くなかった。久々に悔しい」と涙をこぼした。大会前は「最近、私は何でこんなにピリピリしているのか、と言えば来年も(ツアーで)ゴルフをしたいから、と気がついた。その気持ちを大事にしたい」と達観した気持ちを明かしていた。「QT(来年の優先出場権を争う予選会)に向けては手応えがあります」と懸命に前を向いた。
有村と原江里菜はともに東北高の2学年の上で、昨年引退した宮里藍さん(33)を慕う間柄。明暗は分かれたが、本当の勝負はこれから。有村は優勝争い。原江里菜は来季出場権をかけた争い。それぞれの戦いに挑む。
台湾のテレサ・ルー(31)=太陽生命=と並び、アマチュアの上野菜々子(18)=東海大大阪仰星高3年=が首位と1打差の2位と大健闘。さらに2打差の4位に松田鈴英(れい、20)=ニトリ=らが続く。