五輪ゴルフ会場公開 「レガシー」「暑さ対策」にも言及


霞ヶ関カンツリー倶楽部 東コース10番のグリーン

霞ヶ関カンツリー倶楽部 東コース10番のグリーン

 2020年東京五輪ゴルフ会場の埼玉・霞ケ関CC(川越市)が25日、メディアデーとして公開され、110人の報道陣が集まった。16年10月に、2グリーンを1グリーンにするなど改修されて以降では初めて。

 会見では、五輪競技対策本部の永田圭司本部長が「約2年前、霞ケ関CCの女性正会員問題に関して、(女性会員受け入れの)ご英断、ご支援をいただいて解決しました。ゴルフ界として推薦をした霞ケ関CCが会場となり、その後2年間準備をしてきました」とあいさつした。

 永田本部長は「競技については、メジャー大会のグローバルスタンダードに沿ったものになると実感している。次世代の育成に関しても、JGAナショナルチームなどいろいろな活動がなされている」と続けた。

 国際オリンピック委員会は五輪のレガシー(遺産)を残すことを憲章に定め、開催地に推進している。これについて、同本部長は「競技開催に向けても関連団体が連係している。こうした経験や、(世界トップ選手の戦いを)実際に見ていただくことが日本のゴルフ界にとってレガシーとなる。レガシーとは施設の再利用や目に見える部分が大きく取り沙汰されるが、五輪のゴルフを成功させること、経験していくことで残るものだと確信している」と述べた。

 競技は男子が20年7月30日~8月2日、女子が8月5日~8日に実施されるため、猛暑が懸念されている。五輪組織委員会ゲームズ・デリバリー・オフィサー・スポーツ局長の中村英正氏は「暑さ対策は組織委員会が抱える問題のうち、最も大きなものの一つ。方策は検討中です。ゴルフは注意しなければいけない競技の一つ」と力説した。「(今年の)5月末か6月始めまでに暑さ対策についてまとめて、夏のテストイベント(8月の日本ジュニア選手権)で検証し、本大会に向かっていきたい」と語った。選手、観客の安全面を最優先に議論を進めていく。

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