男子ゴルフの海外メジャー初戦、マスターズ(11日開幕、米ジョージア州オーガスタナショナルGC)にアマチュアで初出場する東北福祉大3年の金谷拓実(20)が3日、仙台市内の同大学で会見した。昨年10月のアジア・パシフィック・アマチュア選手権を制した20歳は、大学の先輩でもある松山英樹(27)=レクサス=が2011年に達成して以来となる日本選手のローアマに向け「まずは予選を通過。そのための準備はしてきたので、松山さんのようにベストアマを取れたら」と意気込んだ。
大先輩の言葉を胸に強化を積んできた。1月に出場したソニー・オープン(米ハワイ)の際に、松山から「飛距離がないと厳しいぞ」と具体的なアドバイスを受けた。帰国後は「大好きで昼食でよく食べていた」というラーメンを月に1回程度に抑え、ウェートトレーニングなどで筋力アップ。昨秋は280ヤード程度だったドライバーの飛距離も「10ヤードくらいは伸びている」と手応えをつかんでいる。
松山がローアマを達成した11年は東日本大震災が起きた直後に開催された。金谷の故郷・広島は昨夏の豪雨で大きな被害を受けた。「松山先輩がベストアマを取って勇気づけられたこともあると思う。自分もベストを尽くしていいニュースを届けたい」と決意表明した。同行する阿部靖彦監督(56)も「松山は練習ラウンドで80を切れなかった中、本番で結果を出した。金谷もマスターズで何かをつかんでほしい」と期待した。(遠藤 洋之)
◆金谷 拓実(かなや・たくみ)1998年5月23日、広島・呉市生まれ。20歳。5歳でゴルフを始め、広島国際学院高2年の2015年日本アマチュア選手権を17歳51日で大会史上最年少優勝。同年の日本オープン11位で大会史上最年少でローアマを獲得。17年の日本オープンも2位でローアマ。18年9月の世界アマ2位。172センチ、73キロ。家族は両親と兄。