安田祐香「びっくり」オーガスタ初の女子30人に入った


オーガスタナショナルGCで練習した安田祐香(カメラ・榎本 友一)

オーガスタナショナルGCで練習した安田祐香(カメラ・榎本 友一)

 ◆米ゴルフ オーガスタナショナル 女子アマ第2日(4日、米ジョージア州チャンピオンズリトリートGC)

 男子ゴルフの祭典、マスターズ(11日開幕)の会場・米ジョージア州のオーガスタナショナルGCで初めて行われる女子大会(6日の決勝のみ)で、15位スタートの安田祐香(18)=大手前大=が7バーディー、5ボギーの70で回り、通算2アンダーとして首位と3打差の6位につけた。決勝ラウンド進出となり、上位30人だけが進める“夢の舞台”で戦う権利をゲットした。

 世界で初めてオーガスタナショナルGCで試合に臨む女子選手の一人となった。「ホッとして、びっくりもしている。うれしい」。6位で予選を突破した安田は満面に笑みを浮かべた。

 マスターズの舞台で初開催の女子大会。ただし、予選2ラウンドは別会場で行われ、6日の最終日にオーガスタナショナルGCでプレーできるのは出場72人中30人だけ。「絶対に予選を通過してプレーしたい」。意気込んで臨んだ第2日は前半でスコアを2つ落とす苦しい展開を強いられたが、12番で流れを変えた。7メートルのパットを強気なタッチで沈め「あれが入ったから次も打てた」。13番で6メートル、14番は3メートル、16番では8メートルと、バーディーパットを次々と決めた。「スコア的には90点、内容は20点」と苦笑いで振り返った。

 いよいよ、ゴルファー憧れのコースへ。5日に練習ラウンドを行い、6日が本番。今年のマスターズは7475ヤードで開催される予定。一方のオーガスタナショナル女子アマは6365ヤードで行われる。1ホール平均約62ヤードの違いがあり、11番は105ヤードの差があるが、グリーン上やグリーン周りの難解さはもちろん同じ。「グリーンがすごく速いイメージ。アーメンコーナー(神に祈るほど難しいとされる11~13番)に立つのがすごく楽しみ」と安田は声を弾ませた。

 首位と3打差。記念すべき第1回大会で戦うだけではなく、頂点に立つ可能性も十分にある。17年に日本女子アマを制覇。昨年は日本プロツアーで10試合連続予選通過を果たし、アマ最長タイ記録をマークした。ツアー会場では、人気プロ並みに多くのファンにサインを求められる美女ゴルファーは今秋にプロテストに臨む。残り少ないアマ生活で最高の舞台が整った。

 ◆オーガスタナショナルGC

 1932年に球聖ボビー・ジョーンズとコース設計家のアリスター・マッケンジーが手がけてオープンした。超高速の“ガラスのグリーン”は起伏も大きく、ボールの落としどころがポイント。また、テレビ画面で見るよりもコース全体の起伏が激しく、9番は強烈な打ち上げで、対照的に10番は強烈な打ち下ろしとなっている。

 11~13番は「神に祈らなければ無事に回れない」といわれ「アーメンコーナー」と呼ばれている。例年、マスターズの時期はアザレアが鮮やかに咲き誇り、コースの美しさを引き立てている。

 1934年の第1回マスターズは6665ヤードで行われたが、その後のコース改造で距離は延びて今年は7475ヤードで開催される予定。一方のオーガスタナショナル女子アマは6365ヤードで行われる。1ホール平均約62ヤードの違いがあり、11番は105ヤードの差がある。最後方のティーグラウンドは「マスターズティー」と呼ばれ、マスターズ時以外は、ほぼ使用されない。

 ◆安田 祐香(やすだ・ゆうか) 2000年12月24日、神戸市生まれ。18歳。小3から坂田信弘プロが指導する坂田塾に入り、本格的にゴルフを始める。小学校5年生で70台をマーク。17年の日本女子アマで優勝し、アマ日本代表入り。プロツアーでは17年から18年にかけてアマ最長タイ記録となる10試合連続で予選通過を果たした。ツアー最高成績は18年の大東建託・いい部屋ネットレディスの3位。今春、兵庫・滝川二高を卒業し、大手前大に進学。ドライバー平均飛距離は240ヤード。家族は両親と姉。163センチ、54キロ。

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