林菜乃子、初Vへ1差3位浮上「一打一打、集中したい」


通算1アンダーで3位に浮上した林菜乃子

通算1アンダーで3位に浮上した林菜乃子

 ◆女子プロゴルフツアー ヤマハレディース第2日(5日、葛城GC山名C)

 最終予選会44位の資格で今季ツアー初出場の林菜乃子(21)=ユピテル=が4バーディー、1ボギーで自己最少スコアに並ぶ69。通算1アンダーで25位から首位と1打差の3位に浮上した。2年前、通算5勝の芹澤信雄(59)に志願の弟子入りをした新鋭が難コースで初優勝を狙う。穴井詩(31)=ゴルフ5=、金沢志奈(23)=レイクウッドコーポレーション=が2アンダーの首位。

 最大瞬間風速13・7メートルの強風下でも、林は冷静だった。1番で7メートルを沈めバーディー発進すると、2、6、11番で「ピン手前から攻めて」バーディーを重ねた。1打差3位に浮上し「終わってみたら3アンダー(69)だった」と声を弾ませた。

 単年登録で初参戦した17年は「右も左も分からず」18戦中17戦で予選落ち。悩んでいた中、芹澤のスポンサーをしている自身の所属先(ユピテル)を通じ、「一度でいいからスイングを見てもらえたら」と願い出た。「後悔はしたくなかった」。熱意が通じ、同年夏に1時間の予定だったが3時間、指導を受けた。

 チーム芹澤の一員となり体の回転で打つスイングを体得し、昨年のプロテストに合格。2月には葛城GCで合宿し、同コース所属の兄弟子で通算18勝の藤田寛之(49)から「必ず手前から」と金言を授かった。大会前の練習ラウンドでは、芹澤に「自信を持て」と背中を押された。

 出場試合が限られる21歳は週末に向け「やるべきことは変わらない。チャンスだからこそ一打一打、集中したい」と初優勝を見据えた。(岩原 正幸)

 ◆林 菜乃子(はやし・なのこ)1997年5月17日、神奈川・湯河原町生まれ。21歳。父・光一さんの影響で5歳からゴルフを始める。通信制のクラーク国際記念高(神奈川)時代はゴルフ場で研修生をしていた。昨年7月のプロテストに3度目の受験で合格。得意クラブはパター。155センチ、51キロ。家族は両親、妹。

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