石川遼が腰痛のため、無念のプロ生活12年目で初の棄権を決断


スタート前に棄権した石川遼は険しい表情を見せる(カメラ・石田 順平)

スタート前に棄権した石川遼は険しい表情を見せる(カメラ・石田 順平)

 ◇男子プロゴルフツアー中日クラウンズ第2日(3日、愛知・名古屋GC和合C、6557ヤード=パー70)

 2010年大会王者の石川遼選手会長(27)=カシオ=が腰痛のため、第2ラウンドスタート前に棄権を申し入れた。この日午前6時半過ぎにコースに入り、同組の尾崎将司(72)=I.S.T=や大会関係者らにあいさつして回った。

 10年大会最終日に、世界最少スコア58をたたき出して逆転優勝を飾った思い出の大会だが、前日の第1ラウンドの8番のティーショットで腰痛が再発。歩くのもままならず、大会自己ワーストの81で107位と出遅れていた。この日朝、「コースに入ってから決断した」という石川は報道陣の取材にも対応した。「残念です。ボールを打てる感じがしないので」と決断理由を説明。前夜は「(整体の)先生に診て頂いてアイシングをして、少しおさまった感じはあったんですが、一日では炎症が治まらなかったです」と唇をかんだ。今後の復帰予定は未定という。

 歴代最多94勝を誇るジャンボからは、温かい言葉を授かった。「2日間、すごく楽しみにしていたので。できなくて申し訳ないですし、残念ですとお伝えしました。詳しいことは話せませんが、早く治せよ、という激励のお言葉を頂きました」と石川は大先輩への感謝を口にした。

 石川の棄権は08年のプロ転向後、日米ツアーを通じて初めて。7時10分過ぎに無念の表情でコースを後にした。4月の岐阜オープン後に「これまでとは違う」腰痛を発症し、国内開幕戦を欠場。今大会が復帰戦だった。令和初戦は無念の船出となった。

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