◆男子プロゴルフツアー・中日クラウンズ 第2日(3日、愛知・名古屋GC和合C、6557ヤード=パー70)
23位で出たアマチュア・金谷拓実(20)=東北福祉大3年=が5バーディー、1ボギーの66をマーク。首位と2打差の8位へ浮上した。同組の石川遼選手会長(27)=カシオ=が腰痛のため、08年のプロ転向後初の棄権。4月のメジャー、マスターズ58位の“令和のスター候補生”は、大会最多5勝の尾崎将司(72)=I.S.T=と2人で回っても冷静にレジェンドの熟練の技を学び、11年11月の松山英樹以来ツアー4人目のアマ優勝も射程にとらえた。
新時代のホープが、2人の大先輩からしっかりとバトンを受け継いだ。金谷はジャンボと2人で回り、堂々のプレーで4つ伸ばして首位と2打差の8位へ浮上。「良かったですね。あまり先は見ずに一つ一つのことに集中した」と安どの笑みを見せた。
スタート前。早朝の練習場で石川から棄権の謝罪を受けた。「仕方ないと思います。ジャンボさんも(腰が)痛かったと思うんですけど、僕が一人になるのを気遣って、(最後まで)回ってくれて」と52歳年上のレジェンドに感謝した。ティーオフ前「2人だからって、置いていくなよ」などとジャンボから冗談交じりに声を掛けられ「すごく和やかにしてくれて。おかげで良いリズムで回れてました」と感謝しきりだった。
1番で3メートルを沈めてバーディー発進。6番は、70ヤードから58度のウェッジでベタピンにつけて伸ばした。「ウェッジが上手で勉強になりました」。初の同組で回った大先輩・百戦錬磨の技に目を光らせ、吸収した。
2打差の8位。大学の先輩・松山英樹以来、倉本昌弘、石川遼に続く4人目のアマVも見えてきた。金谷は「自分のやるべきことをやりたい」と冷静だ。20歳のアマが、令和初戦の主役となる。(榎本 友一)