ウッズ、東京五輪「ぜひとも出場したい」…記者の質問に即答、自らの言葉で強い意欲


 【ファミングデール(米ニューヨーク州)14日=岩原正幸】米男子ゴルフのメジャー第2戦、全米プロ選手権は当地のベスページブラックC(7459ヤード、パー70)で16日に開幕する。4月のメジャー初戦マスターズ(オーガスタナショナルGC)からの連勝を狙うタイガー・ウッズ(43)=米国=は公式会見で来年の東京五輪出場に強い意欲を見せた。

 テレビカメラ20台以上、立ち見を含む世界中からの報道陣約150人が見守る中、ウッズが東京五輪に関する質問に即答した。「ぜひとも出場したい。これまで出たことはなく、43歳で機会もそうない」。世界ランクは6位で米国内での五輪出場権獲得へ、ぎりぎりの4番手。間隔を空けてツアーに出ている現状を踏まえ「代表に入るのは簡単ではない」としたが「今年のように大きな大会でいいプレーをすれば(出場枠争いも)自然と近づく」と語った。

 ゴルフの五輪競技復帰が決まる際もプレゼンテーション映像に登場したウッズは昨年、「米国のトップ選手の一員になれるまで復活できたら快挙」と語るなど興味を示していたが、マスターズ優勝で選出圏内に初浮上。出場が現実味を帯びたことで、自らの言葉で強い意欲を表明した。

 昨年2位の今メジャーでは、大会最多に並ぶ5勝目(過去4勝は99、00、06、07年)とツアー歴代最多でサム・スニード(米国)に並ぶ82勝目が懸かる。マスターズ以来、約1か月ぶりの試合となるが「2週前もプレーしたかったが、精神面の準備がまだだった。肉体面はずっと好調で、準備は整った」とメジャー16勝目へ自信を漂わせた。

 その年の最初のメジャー2つを制すれば、自身が02年にマスターズ、全米オープン(ベスページブラックC開催)を連勝して以来だ。優勝予想番付で2番手に推した米ツアー公式サイトは「『オーガスタ―ベスページ』のダブル(2冠)再来に挑戦」とあおった。大会平均スコア70・27は、50ラウンド以上の選手で最少と好相性を誇る。

 会見では、自身がフロリダ州で経営する飲食店の男性従業員が昨年12月に飲酒運転で亡くなり、遺族から訴えられた件にも言及し「とても悲しい。彼と家族を気の毒に思う」と神妙に話した。これまで何度も逆境を乗り越えてきたウッズが、五輪ロードを切り開く。

 ◆ゴルフ東京五輪への道 男子は20年6月23日、女子は同30日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を獲得。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出られる。男子は20年7月30日から、女子は同8月5日から、ともに4日間、埼玉・霞ケ関CCで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。

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