ウッズ予選落ち、マスターズVから一転「ミス多すぎた」


 ◆米男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米プロ選手権第2日(17日、米ニューヨーク州ベスページブラックC=7459ヤード、パー70)

 【ファミングデール17日=岩原正幸】51位から出たタイガー・ウッズ(43)=米国=は3バーディー、6ボギーの73で通算5オーバーの83位に沈み、1打及ばず予選落ち。4月のマスターズに続く、メジャー連勝での同16勝目はお預けとなった。17位から出た松山英樹(27)=LEXUS=は68と伸ばし、2アンダーで首位と10打差の10位に浮上。連覇を狙うブルックス・ケプカ(29)=米国=が65で回り、12アンダーで独走態勢に入った。

 ウッズは予選落ちが決まると帽子を取り、疲れ切った表情を浮かべた。「全く自分のゴルフができなかった。週末にプレーできないのが残念でならない」。決勝ラウンド進出を信じていたニューヨーカーからも、ため息が漏れた。

 出だしの1番から崩れる“予兆”はあった。ドライバーショットを大きく左に曲げ、観客のいるエリアに打ち込んだ。係員が数分間かけてギャラリーを整理した後、草むらから放った第2打をグリーン右バンカーに運び、1メートル強に寄せてパーセーブ。米ツアー公式サイトは「雑なスタートも力強いバンカーショットで取り戻した」とたたえた一方で「ファンをぞっとさせた」と皮肉まじりに伝えた。

 マンハッタンから約1時間と近いコースでは、毎ホール1000人以上の観衆を引き連れた。コース内の仮設トイレにも長蛇の列ができ、木陰で用を足す男性ギャラリーまで現れた。9番で12メートルのバーディーを決めると大歓声を浴びたが、10~12番で3~4メートルのパットを外し3連続ボギー。12アンダー首位の同組・ケプカと明暗が分かれた。フェアウェーを捉えたのは14ホール中3度だけと、155人中153位に沈んだ。「ミスが多すぎた。何度も3パットして多くのことがうまくいかなかった」

 ベスページでの過去2回のメジャーはともに全米オープンで02年は優勝、09年は6位と好相性もメジャー4戦ぶりの予選落ちで、07年以来の大会最多に並ぶ5勝目は消えた。13日には、自身が経営する飲食店の従業員が昨年末に飲酒運転で亡くなり、遺族から訴えられたと報道された。今大会は自前の豪華クルーザー「プライバシー号」に滞在していたとみられるが、開幕直前の15日には体調不良で調整が狂った。

 米メディアに「やるべきことは?」と問われ「もう少し良くなったらトレーニングと練習を始める」と落ち着いて語った。メジャー第3戦の全米オープン(6月13日開幕、ペブルビーチGL)で巻き返しを図る。

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