古江彩佳、アマ7人目のVへ王手…ツアーの自己ベストタイ65で単独首位


6番、2打目を放ち笑顔で打球を見つめる古江彩佳(カメラ・谷口 健二)

6番、2打目を放ち笑顔で打球を見つめる古江彩佳(カメラ・谷口 健二)

 ◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス 第2日(31日、浜名湖GC=6560ヤード、パー72)

 2000年度生まれの「ミレニアム世代」のアマチュア・古江彩佳(19)=六甲国際GC=が4連続を含む8バーディー、1ボギーの65で回り、通算10アンダーで単独首位に立った。65はツアーの自己ベストタイで、トーナメントコースレコードを1打更新。史上7人目のアマチュアVとなれば11月のプロテストが免除されて、即プロ宣言が可能になる。

 瞬く間にリーダーズボードを駆け上がった。7位で出た古江は3番で6メートルを沈めると、そこから怒とうの4連続バーディー。途中から強くなり始めた風にも負けず「パッティングがすごく入ってくれたので、楽なゴルフができた」とほほ笑んだ。7つスコアを伸ばし、上位に並んだ1998年度生まれの「黄金世代」を抑えて首位に浮上。春に高校を卒業したばかりの「ミレニアム世代」が史上7人目のアマ優勝に王手をかけた。

 今年からプロテスト受験可能年齢が「18歳以上」から「17歳以上」に引き下げられた。そのため11月のプロテストは古江らに加えて現高校3年生らも受験するが、合格枠は昨年と同じ20位タイまでで競争率は昨年の“2倍”になる。ツアー優勝すれば即プロ宣言が可能になることから、ミレニアム世代の父母の間では「誰か優勝して1枠空けて」という切実な言葉も飛び交っている。夢への近道に向けて古江は「自分のプレーさえできれば。勝ちたい欲はあるけど、力んでしまうので意識はしたくない」と静かに闘志を燃やした。

 プロになったら、大好きな歌手の浜崎あゆみと共演することが夢だ。5歳の頃にコーチの父・芳浩さん(50)が偶然買ってきたビデオを見て一目惚れ。「歌詞が好きだし、ファンを大事にするところもすごく好き」とコースへ行き来する車内でも歌って踊ることが日課となり、先月27日の誕生日にも自身へのプレゼントにDVDを購入した。母・ひとみさん(49)も「常にあゆ。すごいですよ」と明かした。

 これまで何度もライブには足を運んできたが、昨年2月には神戸空港で遭遇した。憧れの人を3メートルほどの距離で見て「何もできなかった」と振り返るが、プロとして対面する夢が膨らんだ。目指すは優勝。上だけを見て、最終日も攻め続ける。(筒井 琴美)

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