１７番、新しいドライバーを試した石川遼（カメラ・竜田 卓）
国内男子プロゴルフツアーのメジャー第１戦、日本ツアー選手権森ビル杯は６日から４日間、茨城・宍戸ヒルズＣＣ（７３８７ヤード、パー７１）で行われる。腰痛から４戦ぶりに復帰するツアー通算１４勝の石川遼（２７）＝カシオ＝は４日、会場内で調整した。約１か月ぶりのツアー会場で、トレーニングで一回り大きくなった元気な姿を披露。選手会長としての責任感から、令和最初のメジャーを盛り上げることを誓った。
責任感の強い選手会長が、一回り大きくなって戦列に戻ってきた。約１か月ぶりに実戦復帰する石川の背中や尻回りは、ウェアの上からでも明らかにたくましさを増していた。練習中に腰を痛がるそぶりは全くなく「腹筋、背筋、お尻の筋肉のバランスが大事だと思ってやってきた。明らかに筋肉がでかくなったので、腰は全然大丈夫ですね。怖さがなくなったのでここに来ている」とうなずいた。
５月上旬の中日クラウンズ後、「１０日くらいで裂けていた腰の筋肉が回復」。球打ち練習と週３日のトレーニングを再開。従来は自重トレで体幹を鍛えていた。だが、今回はウェートトレも取り入れ「体重も１キロ増えた」。先週からはラウンド練習も再開し、ツアーで戦える状態を整えた上で復帰を決断したという。
４日は高校の後輩・中里光之介（東京ベイ舞浜ホテル）とともに、１０番からの９ホールを練習した。新ドライバーと新パターも試し、思い切り振った豪快なドライバーショットも披露。前日も１番からの９ホールを練習しており「ゴルフも腰も状態は悪くない。選手会長なのにたくさん休んでしまって。これから、けがしないで成績を出すことしか自分にはできない」と選手会長としての責任をプレーで果たすことを誓った。
予選ラウンドの組み合わせも発表され、ともに地元・茨城県出身の大槻智春（真清創設）、星野陸也（フリー）と同組となった。今大会のコースは過去６度出場し、１０年の１５位が最高で４度の予選落ち。フェアウェーが狭く、ラフは長い難設定で「苦手意識はある。でも、自分が頑張って少しでも盛り上げられればな、という思い。たくさんの方々にご心配をおかけしたので、自分のゴルフを思い切ってやりたい。出るだけじゃなく、勝てるサークルの中に入りたい。この試合はその第一歩」と石川。１６年８月以来の１５勝目に向けた戦いが、また始まる。（榎本 友一）