日本開催の米シニアは、伊澤利光が日本勢最上位の4打差9位発進


マスターカード・ジャパン選手権で9位発進した伊澤利光

マスターカード・ジャパン選手権で9位発進した伊澤利光

 ◆米男子シニアツアー マスターカード・ジャパン選手権 第1日(7日、千葉・成田GC、7151ヤード=パー72)

 主催者推薦で初出場した国内男子ツアー16勝の伊澤利光(51)=フリー=は1イーグル、3バーディー、2ボギーの3アンダー、69をマーク。強い雨風の中、米ツアーデビュー戦初日を日本勢最上位の9位で滑り出した。

 567ヤードの3番パー5で2オンに成功。20メートルのパットをねじ込んでイーグルを奪った。「そういうときもあるんですよ、僕だって」といたずらっぽく笑った。メジャー王者がズラリと来日しているが「コースが日本だからあまり感じないですね」。

 この大会で勝てば、米シニアツアーのシード権も手に入る。「もちろん、出る以上はどの大会でも優勝を目指してやっているので」とうなずいた。首位発進したケン・タニガワ(米国)は同学年。「知っています。一緒に回ったことはなかったですけど、同じフィールドでやっていましたね。懐かしい。頑張られているな、と」と全米プロシニア王者となった昔なじみをたたえた。

 5月の全米プロシニアを制した神戸市出身、米国育ちのケン・タニガワ(51)=米国=がショット、パットともにさえて7バーディー、ボギーなしの7アンダー、65で単独首位発進を決めた。この日は、メジャー8勝のトム・ワトソン(69)=米国=、17年大会覇者のコリン・モンゴメリー(55)=英国=と同組でのラウンド。「(2人と)日本で一緒に回れたことがうれしいですね。しっかりと狙ったところに打てていたので、ボギーも打たずに、このスコアに結びついたと思います」とほおを緩めた。

 神戸市で生まれ、幼少時まで日本で生活。1992年のプロテストに合格し、日本ツアーでプロデビュー。日本ツアーには9位が最高だった。その後は米国へ戻り米ツアーなどに挑戦。2003年には一度プロゴルファーを辞め、投資業などのかたわらアマチュア資格を回復。しかし、49歳の時に米シニアツアーの予選会に出たことをきっかけに再びプロに復帰した。

 この日は母親など家族も観戦に訪れた。「私のプレーを見るのは久しぶりだと思います」と声援を力に変えて、勇姿を披露した。成田GCのコース設計者の川田太三氏とも旧知の仲だそうで「家族ぐるみの付き合いをしていました。10歳ぐらいからでしょうかね。彼の設計したコースでプレーできることはずっと楽しみでしたよ」と感慨深げだった。

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