◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス 最終日(9日、新潟・ヨネックスCC)
3位から出た上田桃子(32)=かんぽ生命=が8バーディー、1ボギーの65をマーク。通算13アンダーで2位以下に6打差をつけ今季2勝目、通算15勝目を挙げた。世界ランク34位のキム・ヒョージュ(23)=韓国=との最終組対決を制し、賞金ランクは2位に躍進。20年東京五輪代表入りに向け、五輪獲得ポイントが高い海外メジャーのAIG全英女子オープン(8月)出場権獲得に前進した。
上田は攻め続けた。初日にトリプルボギーをたたいた1番で、第1打をフェアウェー中央に運ぶと「きょうは行けるぞ」と確信した。6番で1メートル、7番で2メートルを決め、8番では7メートルをチップイン。3連続バーディーで首位のキムに並んだ。9番で2メートルのパーパットを沈めると、キムがダブルボギーで単独首位に立った。後半もバーディーを重ね、2位に6打差の圧勝。今大会は7度目の出場で2位が3度あっただけに「そろそろ優勝したいと思っていた。リベンジできた」と喜んだ。
前夜、普段は飲まない酒に頼った。長岡市内の居酒屋で「屋守(おくのかみ)」と呼ばれる日本酒が「喜怒哀楽をコントロールできる」と記してあり「こりゃ飲まないかんな」と、おちょこ2杯たしなんだ。「明日はガンガン攻めよう」と心に決めた。
現在の世界ランクは59位で、日本から2人が出場できる東京五輪圏外の5番手。賞金ランクは2位に躍進し、今月末の同5位以内に与えられる全英切符に近づいた。海外メジャーは世界ランクの獲得ポイントが国内ツアーの約3倍と言われ「五輪を強く意識している。そのためには全英に行きたいので、近づけた。1勝ずつ積み重ねていきたい」と表情を引き締めた。(宮下 京香)