◆男子プロゴルフツアーメジャー第2戦第87回日本プロ選手権 第1日(5日、鹿児島・いぶすきGC=7212ヤード、パー71)
強い日差しが時折降り注ぐ中で、日本最古のメジャーが開幕した。ツアー14勝の石川遼選手会長(27)=カシオ=が7バーディー、1ボギーで今季自己最少スコアの65をマーク。6アンダーで、首位タイでホールアウトした。
出だしの10番で350ヤード越えのビッグドライブから、4メートルを沈めてバーディー発進。11番もカラーから3メートルを決めて、連続バーディーで首位に立った。14番も350ヤード近い豪快なドライバーショットでフェアウェーに運ぶと、4メートルをねじ込んで伸ばした。
折り返した後の1番でドライバーを左に曲げてOB。それでも、2アイアンでの打ち直しをフェアウェー真ん中に置くと、3メートルを沈めてナイスボギー。最終9番では11メートルのバーディーパットをねじ込むと、大歓声の中で右拳を突き出してガッツポーズを繰り出した。
2日前までの降り続いた大雨の影響で、事前の練習ラウンドはできず。それでも「(前日に)開催が決まったからにはベストを尽くしたい」と気持ちを切り替えて臨んだという。自身初のぶっつけ本番にも「ゴルフは危機管理能力が必要だとよく言われますが、これくらいの方が僕にとってはいいのかもしれません。今日は、自分の見えるところへ打っていこうというマネジメントをしました」と笑った。8度目の出場となる日本プロでは自己最少スコア発進を「スイングの感覚がドライバーからパターまで安定していた。14本のクラブにバランスよく自分の気を配れた」と独特の言葉で振り返った。
日本プロは、過去7度の出場で予選落ち5度。11年の12位が最高と苦手の大会だ。記者会見場で「1回は勝ちたい大会。今年は頑張りたいなと思います」とうなずいた。
同組の日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長(63)、昨年大会覇者の谷口徹(51)とにこやかに談笑する場面も見られた。「倉本さんのスイングの切れと飛距離はすごかった。谷口さんは時間の使い方が上手だなと思いましたね」と、百戦錬磨のシニア2人からも刺激を受けた様子だった。