初メジャーVのシェーン・ローリー「正直に言うと、信じられないほど冷静だ」


 ◆米男子プロゴルフツアー今季メジャー最終戦 全英オープン最終日(21日、北アイルランド・ロイヤルポートラッシュGC=7344ヤード、パー71)

 首位から出た32歳のシェーン・ローリー(アイルランド)が4バーディー、5ボギーの72にまとめ、通算15アンダーで2位に6打差をつけて逃げ切り、メジャー初優勝を飾った。

 1番でボギー発進も、4番で2メートルのバーディーパットを決め、続く5番でも伸ばした。8、9、11、14番をボギーとしたが、強風の吹き荒れる15番で3メートルのバーディーを沈め、後続を引き離した。

 最終18番、フェアウェー残り182ヤードから7アイアンでピン右9メートルのグリーンエッジ付近に運び、勝利を確信しキャディーと祝福した。両サイドやスタンドにいる大勢の観客が大歓声でヒーローを出迎えた。2パットで沈め、両手を高々と突き上げた。

 北アイルランドにあるリンクスコースの同会場では1951年以来、68年ぶりの開催。国としては分断されているが、アイルランド島の地元選手として期待と声援に見事なプレーで応えた。

 優勝後、妻と幼い娘と抱き合って、喜びを分かち合った。優勝トロフィーのクラレット・ジャグを前に記者会見に臨み、「正直に言うと、信じられないほど冷静だ」と第一声。「ここにトロフィーを前に座っているのは、素晴らしいね。起こっていることが信じられないよ」とコメントした。

 報道陣からは「久々のポートラッシュでの開催で、アイルランド人のゴルファーが優勝した。メッセージでもあり、象徴的だと思わないか?」と問われ、「“ホーム”で勝つことができた。人々は私を見るためにすぐに駆けつけることができるのだから」と、格別の喜びを示した。

 アイルランド人の大会優勝は2007、08年に連覇したパトレイグ・ハリントン以来、11年ぶり。「18番を歩いていると、観衆が『オーレ、オーレ』と歌ってくれた。とても素晴らしかった」と感慨に浸った。

 ◆シェーン・ローリー 1987年4月2日、アイルランド・クララ生まれ。32歳。2009年アイルランドオープンで欧州ツアー史上3人目のアマチュア優勝し、プロ転向。全英は14年9位。15年のWGCブリヂストン招待で優勝。今年は1月の欧州ツアー・アブダビHSBC選手権で優勝。米ツアー通算2勝、他3勝。185センチ、98キロ。

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