有村智恵が首位「2000円くらい」の藤田寛之監修パット練習マットで好調


1番ティーショットを放つ有村智恵。通算11アンダーで単独首位に立った

1番ティーショットを放つ有村智恵。通算11アンダーで単独首位に立った

 ◆女子プロゴルフツアー 大東建託・いい部屋ネットレディス第3日(3日、山梨・鳴沢GC=6605ヤード、パー72)

 雷のため消化できなかった第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われた。第2Rで4打差2位だった有村智恵(31)=日本HP=は第3Rを5バーディー、1ボギーの68で回り、通算11アンダーで首位に浮上した。2週間前に2012年賞金王の藤田寛之(50)=葛城GC=が監修したパット練習マットを購入し、自宅で練習を続けてからパットが好調。昨年7月のサマンサタバサレディース以来、1年ぶりの通算15勝目に王手をかけた。1打差の2位に浜田茉優(23)=伊藤園=が続く。

 最終18番パー5。いわゆる「入れ頃、外し頃」と言われる3メートルのバーディーパットを沈めた有村が首位に立った。

 「パットがすごく良かった。先々週あたりから、どんどんパットが良くなってきているので(ショットで)ゆとりを持って攻めることができている。視野が広く持てています」

 微妙な距離だった18番を含め、第3ラウンドの後半9ホールは6回、1パットで沈めた有村は会心の笑みで話した。

 日本女子ツアーを代表するトッププロを支えているのは、アマチュアゴルファーも使うパット練習マットだ。「2週間前に通販で買って家で練習しています。藤田寛之さんが箱に写っているもので、真っすぐの線と先の方に点があって、打ち出しのラインが分かります。2000円くらいだったと思います」と笑顔で説明した。

 約2時間の昼寝も奏功した。雷のため、第1、2日に合わせて3回も中断となり、この日は午前6時27分から第2Rが再開された。有村は、未消化分の2ホールを午前7時過ぎに終えた後、第3Rは午後零時15分の最終組になったことを確認すると、一度、ホテルの部屋に帰った。「一度、寝て、コースに戻って、軽くウォーミングアップと練習をして(第3Rを)スタートしました」。プロ14年目の31歳は時間を有効利用し、長丁場の戦いが続く今大会を戦い抜いている。

 体力も必要とされる夏場に入り、直近の4試合は、20歳の渋野日向子、19歳のランクン、21歳の小祝さくら、19歳の稲見萌寧と若い優勝者が続出。次々と若手が台頭する中、ツアー通算14勝を誇る実力派の有村智恵が存在感を発揮している。

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