◆米女子プロゴルフツアーメジャー第５戦ＡＩＧ全英女子オープン最終日（４日、ウォバーンＧＣ＝６７５６ヤード、パー７２）
２打差の単独首位から出た渋野日向子（２０）＝ＲＳＫ山陽放送＝が７バーディー、１ボギー、１ダブルボギーの６８で回り、通算１８アンダーで優勝した。海外メジャー初出場での大偉業で、日本勢では１９７７年全米女子プロの樋口久子以来４２年ぶり２人目のメジャー制覇。プロ転向から１年、世界的に無名だった２０歳が、安定したショットと強気のパットで後半２打差を逆転して一気に頂点をつかんだ。
日本女子プロゴルフ協会（ＬＰＧＡ）の樋口久子顧問（７３）は、全英女子オープンのテレビ解説を務め渋野の快挙を生中継。「私たちの世代とは全然違う。しびれがなかったというのは驚きましたね。新人類で、素晴らしい選手が出て来てくれた」とメンタルの強さを絶賛した。また、ＬＰＧＡを通じて「優勝おめでとうございます。待ちに待った日本人のメジャー優勝、私としても本当にうれしいです」と祝福した。
勝因についても分析。「無欲が、手繰り寄せた勝利。予選通過だけを目標に、日本で戦っているように伸び伸び、自然体でプレーをしていた印象です。また、得意のパッティングが冴（さ）えていた。好条件がそろっていたことも見逃せません。ウォーバーンＧＣは日本によく似た起伏のある林間コースです。そして日本から大勢の応援団も駆けつけ、さらに全幅の信頼を置くコーチがキャディーとして支えたことも大きな力になったと思いました」と語った。