伊澤利光、救済エリアと勘違いしボールを…「お触り」1打罰


まさかの「お触り」もショット好調、シニア初優勝を狙う伊澤利光(日本プロゴルフ協会提供)

まさかの「お触り」もショット好調、シニア初優勝を狙う伊澤利光(日本プロゴルフ協会提供)

 ◆男子プロゴルフシニアツアー ファンケルクラシック第2日(24日、静岡・裾野CC)

 首位スタートの伊澤利光(51)=フリー=が、6バーディー、3ボギーの69で回り、通算8アンダーとスコアを伸ばしたが、1打差の2位に後退した。

 16番で救済エリアと勘違いしてボールを拾い、痛恨の1打罰。ミスを悔やんだが、ショット好調でシニア初優勝に意欲と自信を示した。昨年大会を制したタイのプラヤド・マークセン(53)=SINGHA=が67で回り、4位から首位に浮上した。

 まさかの“お触り”で伊澤が首位陥落した。16番パー4。第2打はグリーン奥へ。ボールの泥を拭くことが出来る救済エリアと勘違いし、ボールを拾ってしまった。競技委員が状況を確認し、1罰打が科された。

 「お触りがなければ今日は良かったのに。でも、自分のせい。しようがない」と伊澤は苦笑いでミスを振り返った。

 ペナルティーが響き、1打差2位に後退したが、調子は上向き。かつて、メジャー7勝のアーノルド・パーマーや同15勝のタイガー・ウッズ(ともに米国)ら世界のレジェンドから「世界一美しいスイング」と絶賛された男は好ショットを連発した。10番パー5では残り250ヤードから3ウッドで2オンに成功。12番パー3ではティーショットを8アイアンでピン1メートルにピタリ。シニア離れした飛距離と精度を披露した。

 レギュラー通算16勝を誇るが、2年目を迎えたシニアでは未勝利。初Vを目指し、前年覇者のマークセンと最終日最終組で勝負する。「優勝を意識して自分のプレーをするだけ。同組がだれでも関係ない。今までもそうだった」と伊澤は平然と話した。しかし、その直後「いや、2002年のマスターズでウッズと同組になった時はビビった」と豪快に笑った。美しいスイングと独特の伊澤節が戻ってきた。(竹内 達朗)

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