ＰＧＡツアー歴代最多タイとなる８２勝目を挙げ、笑顔でトロフィーを手にするタイガー・ウッズ（カメラ・相川 和寛）
◆米男子プロゴルフツアー ＺＯＺＯチャンピオンシップ 最終日（２８日、千葉・習志野ＣＣ＝７０４１ヤード、パー７０）
最終ラウンド（Ｒ）の残りが行われ、初日から首位のタイガー・ウッズ（４３）＝米国＝が、７ホールで１つ伸ばして通算１９アンダーで完全優勝し、サム・スニード（米国）に並ぶ米ツアー史上最多８２勝目を挙げた。日本初開催の米ツアー大会の初代王者に輝き、世界ランクは１０位から６位へ上昇して、来年の東京五輪米国代表圏内の同国４番手に再浮上。１４年ぶりの３勝目と日本でも強さを見せ、五輪での金メダル獲得に意欲を示した。
◆タイガーに聞く
―ツアー最多８２勝の感想は。
「この勝利を日本で迎えたことは、自分がグローバルプレーヤーとして活躍してきたことを示している。世界中でプレーしてきたし、アメリカ以外でこの記録に並べたのはうれしい」
―（ツアー最年長Ｖ記録を持つ）サム・スニードと一緒にプレーしたことは？
「彼とは、カラバスＣＣでプレーした思い出がある。１７番と１８番をプレーした。私は小川に入れてボギー、１８番もボギーだった。彼はパー、パーで回って２打差をつけられた。それが唯一の機会。彼のように５０代までプレーできると思うし、今週の結果を得てその未来は少しは明るくなったかなと思う」
―左膝を手術したからこその優勝？
「膝のせいで回転ができず、腰と尻に負担がかかった。昨年１２月に手術をする予定だったが、ツアー選手権で優勝して治療しなかった結果、悪化して不調に陥った。今は自分の打ちたいショットを打てるようになったし、未来に向けて良い兆しになった」
―日本のファンに向けて。
「天候的に厳しい一週間。来てくれたことに感謝している。月曜日なのにもかかわらず応援しに来てくれたのは特別だった。私が日本に来る時はいつも多くのファンが駆けつけてくれる。彼らのように知識が深く、情熱的なファンの前でプレーするのは楽しい。また来年この経験ができることを楽しみにしている」
◆ウッズが持つ主な記録
▽マスターズ最年少優勝 ９７年に２１歳で優勝。メジャー最年少Ｖは１８６８年全英オープンを１７歳で制したトム・モリス・ジュニア。
▽メジャー４連勝 ００年の全米オープン、全英オープン、全米プロ、０１年のマスターズを立て続けに制覇。「タイガースラム」と呼ばれる。
▽３メジャー最多差優勝 ９７年マスターズは１２打差、００年全米オープンは１５打差、００年全英オープンは８打差で優勝。全米プロの最多差優勝は７８年のジョン・マハフィーの７打差。
▽米ツアー最年少賞金王 ９７年に２１歳で戴冠。
▽米ツアー最多賞金王 ９７年を手始めに１３年までに１０回。
▽出場試合６連勝 ０６年７月の全英オープンから１０月のアメリカンエキスプレス選手権まで、出れば負けなし。
▽生涯獲得賞金 １２年９月に史上初めて１億ドルを突破。現在、１億２０４５万９４６８ドルまで伸ばし、２位のフィル・ミケルソンに約３０００万ドル差をつけて断トツ。
▽最高勝率 ２００試合以上に出場した選手が基準で、ウッズは３５９試合に出場して８２勝。勝率２２・８４％は歴代最高。