しぶこ、誕生日に大会初日最多4234人が祝福の嵐…首位と5打差も「今までで一番たくさんの人に祝ってもらえた」


21歳の誕生日を迎えた渋野は、主催者からバースデーケーキを贈られVサイン(カメラ・相川 和寛)

21歳の誕生日を迎えた渋野は、主催者からバースデーケーキを贈られVサイン(カメラ・相川 和寛)

 ◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス第1日(15日、千葉・グレートアイランドC=6741ヤード、パー72)

 初日に21歳の誕生日を迎えた賞金ランク3位の渋野日向子(RSK山陽放送)は3バーディー、2ボギーの71で、1アンダー36位。首位と5打差の「30点」のスタートを切った。人気者のバースデーと重なり、この大会初日としては、過去最多の4234人が来場する大フィーバーに。66のユン・チェヨン(32)=韓国=が6アンダーで単独首位に立った。

 1番ティーグラウンドのアナウンスで「きょうが誕生日、渋野日向子」と紹介され、本人は照れ笑いでスタートした。4番では第3打の12メートルのアプローチを30センチに寄せてパーでしのぎ「あれは完璧」と満足げ。ただ、賞金レースで争う鈴木愛は68、申は69と同組対決で完敗し「30点。まだまだだし、これだけ差がつくのは当たり前」と悔しそうに振り返った。

 祝福の嵐だった。4234人と、今大会初日の来場者数を更新した。ラウンド後のチャリティーオークションでは、サイン入りボール3個を男性ファンが最高額の10万円で落札。練習後のサイン会には50人ほどのファンが押し寄せ、仕切りが倒れた。スタート前から両手いっぱいにファンからプレゼントを受け取り「今までで一番たくさんの人に祝ってもらえた。生まれてよかった」と喜んだ。

 大会主催の伊藤園からは抹茶のかかったバースデーケーキがサプライズで用意され「ゴルフのイライラが吹っ飛んだ」と早速、幸せそうにほおばった。前夜には身内でコース近くのイタリア料理店で祝杯。おねだりしていた誕生日発売のゲームソフト「ポケットモンスター・ソード・シールド」を家族からもらった。女性マネジャーから贈られた「大人っぽい」ピアスは、この日着けてプレーした。

 21歳の最大の目標は来夏の東京五輪。21年には米ツアーに挑戦することを明かしており、「21歳は世界にはばたく準備をする覚悟の一年」になる。「世界の選手と戦うのは楽しい。世界のゴルフ場に行きたいし、米国にも住んでみたい」と未来予想図に目を輝かせる。まずは先の目標である賞金女王の座に就きたい。今大会優勝で賞金ランク1位の申が6位以下であれば、トップに浮上する。「自己ベストの64を更新します。頑張ります」。誕生日の誓いとともに、逆転Vを狙う。(宮下 京香)

 ◆鈴木愛は2打差6位 賞金ランク2位の鈴木愛は68で回り、3週連続優勝へ首位と2打差の4アンダー6位と好発進。賞金ランク1位の申、3位の渋野の同組ライバルを上回った。2週連続完全優勝で、7ラウンドぶりの「首位以外」だが「残り3試合で追いかける立場として4アンダーはよかった」。この日最多の約300人の観客を引き連れる注目組で回り、プレー中はカメラのシャッター音が鳴る場面もあった。「マナーを守ってほしい」と呼びかけた。

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