◆男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 最終日(8日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
5位から出た今平周吾(27)=フリー=は5バーディー、1ダブルボギーの67で回り、通算7アンダーで1打差の3位となった。今季3勝目は逃したが、史上5人目&最年少となる2年連続賞金王に輝いた。
何とも複雑な賞金王決定だった。今平は17番までに5バーディーを量産し、9アンダーの単独首位で最終18番パー3を迎えた。4アイアンでの第1打はグリーン左のラフへ。第2打のアプローチはピンを1メートル超えて、難しい下りのラインへ。慎重に打ったパーパットは左を抜け4メートルもオーバー。返しのボギーパットはカップ手前で止まり痛恨のダブルボギーとなった。
結局、8アンダーの石川遼、ケネディ(豪州)とのプレーオフに残れなかった。賞金ランク2位で逆転には優勝しかない状況で、5アンダー4位となったノリス(南アフリカ)を上回ったのがせめてもの意地だった。
今平は「最終ホールの前までトップで来て、ダブルボギーで悔しい。(パーパットは)薄めに入れたかったが、強めに行って左に切れた。(ボギーパットは)少し足りなかった」と振り返った。最も悔いたのは2打目で奥につけた場面で「最後、詰めが甘かった」と言葉を並べた。
それでも、今季は2勝でトップ10が16度と抜群の安定感を発揮し、連続賞金王を獲得した。「賞金王になれたのはうれしい。去年より今年の方が精度が上がり成長している」とうなずいた。「今年は3勝を目標にして2勝で終わった。常に3勝できる選手になりたい」と上を見据えた。
来夏には現在出場圏内にいる東京五輪を迎える。「今いい位置にいるので、これからオフに海外の試合があるので、ポイントを取って(五輪に)出られたら」と力を込めた。海外メジャーでは今年の全4戦を含め7戦全戦で予選落ち中となっている。来年のメジャーに向け「今年の後半からスイングのイメージを変えて良くなっている。次の海外でもうまく出し切れるようにすれば、結果を出せるのではないかと思う」と活躍を誓った。
連続賞金王として国内ツアーを背負う立場にいる。男子ツアーは女子の盛り上がりに比べ、正念場が続く状況を踏まえながら「国内でどれだけ活躍しても、いきなり人気が出ることは難しい。海外でしっかり結果を出して、また日本で上位で戦う、そういう選手が増えてくれば男子も人気が出ると思う」と使命感をにじませた。