鈴木愛がリモート会見 高額賞金の今季初戦へ試合勘の不安も「ここを勝てたら大きなアドバンテージになる」


リモート会見を行った鈴木愛(JLPGA提供)

リモート会見を行った鈴木愛(JLPGA提供)

 女子ゴルフツアー、ニチレイレディスの昨年大会覇者・鈴木愛(26)=セールスフォース=が18日、リモート会見を行った。大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となっていた。ツアーは25日からのアース・モンダミンカップ(千葉・カメリアヒルズCC)を無観客で開催し、予定より約3か月半遅れで開幕する。

 鈴木はプレーオフを制した昨年のニチレイレディスを「体力的な部分は自信がなく、3日間持つか不安だった。ショットもあまり調子が良くなかったけど、しんどい中でもよく粘った1勝だと思います」と振り返った。

 前週の取材対応時にはしばらくゴルフの練習も行わなかったと明かしたが、調整具合については「2回ラウンドに行きました。ショットの調子が、日によって悪かったりするので、不安はありますけど、パターはずっといい。ショットが仕上がってくれば、アース(・モンダミンカップ)には、ぼちぼちの状態で迎えられるかなと思います」と語った。その上で「あした、あさってにラウンドが入っているので、ショットの調整をしたい。自分では悪いところも分かっている。練習していけば良くなる」と見据えた。

 アース・モンダミンカップは17年大会を制し、18年は2位と好相性を誇る。試合のポイントには「チャンスからバーディーパットをいかに沈められるか。パッティングしだいでどれだけスコアを伸ばせるか」とグリーン上を挙げた。優勝賞金4320万円を懸けた高額賞金大会を前に「ここを勝てたら大きなアドバンテージになる」と気合を入れた。今年は20試合以上が中止になり「多くできて10試合くらいと想定している。その中で1、2回勝ちたいと思っている」と思い描く。ただ、昨年最終戦から半年以上が経過しており、「試合勘も鈍っているので、いきなり優勝を狙いますとはなかなか言いづらい。もちろん優勝できたらいいですけど、少しずつ慣らしていけたら」と冷静に語った。

 選手、キャディー、関係者らは大会前にPCR検査を受けることが決まり、「PCR検査をするということで、かなり安心できます」と前向きに捉えた。続けて「もしそこでちょっとでも陽性の人が出たら試合はどうなるのかな、という不安はあります」とも話した。

 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)からはプレー中の消毒の徹底など、対策マニュアルが既に案内されている。鈴木は「試合に集中していたら、それどころじゃなくて忘れることも何回かあると思う。逆に消毒に集中すると、ゴルフに集中できなくなるので、その辺は難しい。実際試合をやってみないと、どこまで気が回るのか。やっと3日目、4日目くらいでつかんできそうな感じがする。最初の2日くらいは手探りで、試合に集中できるか不安です」と語った。

 今回の試合は昨年覇者の申ジエ、大会2勝のイ・ボミ(ともに韓国)ら多くの海外勢が政府の入国制限により出場できない。これについては「一緒に戦えないのはすごく残念です。なるべく早くいろんな選手がそろうように環境が整ってほしい」と話していた。

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