日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が21年の女子ツアーで出場人数増を検討しているのに伴い、今冬に「増枠予選会」の実施に動いていることが21日、ツアー関係者への取材で分かった。実施時期は11月下旬から12月上旬(場所は未定)を想定し、9月にエントリーを予定している。
JLPGAは5月25日に20―21年シーズン統合を発表しており、今年は従来の方式では予選会を行わない。小林浩美会長(57)は「来年はできるだけ多くの選手が出場できるよう、主催者にお願いする」と、選手の収入確保の観点から総出場人数を増やしてもらうよう主催者に要望する考えを示していた。
通常、春先は参加108人の大会が多い中、来年は序盤から約130人を目指す。増やした二十数人の枠をこの予選会で争う予定だ。トーナメント主催者は、スタッフの増員や日照時間の問題で本戦の競技を終えられるかなど懸案はあるが、今季の出場権を持たない選手にはチャンスとなる。
JLPGAから選手に対し、増枠予選会に関するアンケートが行われ、今月中旬に締め切られた。今後、実施概要の詳細を詰めるとみられる。実力を伸ばしている選手にツアー出場のチャンスを与えることで、18年末の予選会40位から昨年、全英を含む日米5勝と飛躍した渋野日向子(21)のような“原石”が誕生する可能性もある。
◆女子ツアー各大会の出場人数 今年3~6月の例(1試合を除き中止)では108人の大会が8割近くを占め、120人が3試合あった。唯一行われたアース・モンダミンカップは最大の144人だった。日照時間が長くなる7、8月は120人の大会が半数以上の4戦組まれていたが、2戦目のNEC軽井沢72は108人で実施する。