【諸見里しのぶが占う】精神力問われる全英コース…日本勢はコーチの支え大きい


渋野日向子

渋野日向子

 日本女子ツアー通算9勝の諸見里しのぶさん(34)=ダイキン工業=が、2009年大会25位だった自身の体験なども踏まえて、AIG全英女子オープンを占った。

 ロイヤルトルーンGCは非常にタフな印象です。グリーンやフェアウェーの起伏が激しく、距離が長くてタイトで両脇にブッシュがあるホールも多い。海がすぐ近くにあり、湿気を含んだ風で、自然の難しさが最大限に生かされています。勝つためにはパワーも正確性も精神力も必要ですね。

 リンクスは強い風があって地面が硬く、ランが出るので距離感がすごく難しい。転がってポットバンカーに入ってしまったり、良いショットが良い結果にならない。いかにそれを受け入れて、気持ちを切り替えられるかが大切。そういう意味では今回、渋野選手のようにコーチがキャディーをされる日本勢は精神面での支えは大きいと思いますね。

 コロナ禍で、出場という決断をした日本勢7人の勇気をまずはたたえたいです。渋野選手は飛距離も出るし、寄せも磨いてきて上位に行く潜在能力は十分。世界中の注目を浴びていますが、自分を信じて最後まで頑張ってほしいです。(女子プロゴルファー)

 ◆ロイヤルトルーンGC グラスゴーから南西約50キロの位置にあり、大西洋に面していて男子のメジャー、全英オープン開催コースで「最も海に近い」とされる。AIG全英女子オープン(6649ヤード、パー71)は44回目で初開催。隣接するクライド湾から吹く、海風の攻略がポイント。名物ホールは「ポステージ・スタンプ(郵便切手)」と呼ばれる114ヤードの8番パー3。ティーグラウンドから、グリーンが起伏などで「切手」のように小さく見える。これまで全英オープンを9回開催し、1982年大会では倉本昌弘が日本人歴代最高の4位に入った。

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