笹生優花、史上3人目の初優勝から連続V挑む「まずは予選通過と、楽しんでプレー」


練習ラウンドで、コースをチェックする笹生優花(代表撮影)

練習ラウンドで、コースをチェックする笹生優花(代表撮影)

 女子プロゴルフツアーの今季第3戦、ニトリレディスは27日から4日間、北海道・小樽CCで無観客で行われる。2週前のNEC軽井沢72で、タイガー・ウッズ(米国)を思い起こさせるプレーで初優勝した新人・笹生優花(19)=ICTSI=が26日、「まずは予選通過と、楽しんでプレーしたい」と意気込んだ。1988年のツアー制施行後では史上3人目となる初優勝から2戦連続優勝の快挙を狙う。

 まだ初々しさが残っていた。前戦、NEC軽井沢72で初優勝を果たした笹生は練習ラウンド後、緊張気味にリモート会見に登場し「たくさんお祝いの言葉をいただき、ありがたい」と感謝した。その上で「今週に集中しなきゃいけない」と表情を引き締めた。

 フィリピン、タイ、米国など5か国ほどの知人、友人から英語のメッセージと多数の花束が届いたと明かした。師匠・尾崎将司(73)のジャンボ邸を訪れた際には「まずは1勝、おめでとう」と祝福を受けたという。

 NEC軽井沢72は最終日にコースレコードに並ぶ63で2位に4打差の圧勝劇を演じた。平均飛距離260ヤードの豪快なドライバーショット、当時の赤黒のウェアに加え、同組で回った2位の藤田さいき(34)に「タイガー・ウッズと回っているよう」と言わしめるなど“女タイガー”の存在感は高まるばかり。世界屈指の飛ばし屋ロリー・マキロイ(英国)に憧れる笹生は「タイガーって言われるのはうれしい。どっちでも、いいかな」とほほ笑んだ。

 今週のウェアについては「NEC(の赤黒)はたまたまだけど、気分によってそうなるかもしれない」と勝負服の投入も示唆。今大会はアマ時代の2017年(予選落ち)以来2度目の出場。21日に北海道入りし、ショットを中心に調整した。国内屈指の難コースが待ち受け「今週は(前戦の伸ばし合いとは)違うゴルフで、いろんなクラブを使う攻め方になる。風が吹いたら難しいので、油断できない」と、ツアー最難関の16番パー4などを警戒した。

 フィリピン代表で出場を目指す来年の東京五輪に向けても「ランキングを落とさないよう頑張りたい」と気合を入れた。「まずは予選通過することと、楽しんでプレーしたい」。平常心で史上3人目の初優勝から2戦連続優勝の快挙に挑む。(岩原 正幸)

 ◆笹生 優花(さそう・ゆうか)2001年6月20日、フィリピン生まれ。19歳。8歳でゴルフを始める。父は日本人、母はフィリピン人で、二重国籍を有する。18年アジア大会はフィリピン代表で金メダル。19年オーガスタ女子アマ3位。代々木高在学中だった昨秋のプロテストに合格し、ジャンボ軍団に入門。日本語、英語、タガログ語が堪能で韓国語、タイ語も少し話せる。166センチ、63キロ。

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