松山英樹、米ツアー自身初の単独首位発進…住友ゴム工業の新ドライバー投入


  ◆米男子プロゴルフツアー プレーオフシリーズ第2戦 BMW選手権第1日(27日、米・オリンピアフィールズCC=7299ヤード、パー70)

 日本勢で唯一出場の松山英樹(28)=LEXUS=は6バーディー、3ボギーの67をマーク。今大会では、約4年ぶりに用具契約を結ぶ住友ゴム工業の新ドライバーを投入。3アンダーとし、米ツアーで自身初の単独首位発進を切った。タイラー・ダンカン(31)=米国=が68の2アンダーで1打差の2位につけた。

 松山が最高の滑り出しを見せた。勝負服の黄色のウェアを初日から投入すると、前半は1オーバーと苦戦も、後半は圧巻のゴルフを披露した。8番までに3つ伸ばし、最終9番は約20メートルのロングパットを沈めてバーディーで締めくくった。03年に全米オープンが行われた難コースで初日のアンダーパーは松山を含め3人だけ。16年11月の日本ツアー・三井住友VISA太平洋マスターズ以来、米ツアーでは初の単独首位発進。「グリーンが硬くて難しかったけど、いいプレーができた」と満足げだった。

 今大会でドライバーとパターを替えた。ドライバーは約4年ぶりに別の用具メーカーから変更し、契約する住友ゴム工業の新モデル「スリクソン ZX5」のプロトタイプを投入。11番パー4(392ヤード)では第1打をグリーン手前42ヤード付近まで運び、バーディーを奪った。同社によると松山は2月に手に取り、これまでのテストでは飛びを実感しているという。この日の平均飛距離は、今季の数値よりも約18ヤード伸びて321・5ヤードを記録した。

 プレーオフシリーズ第3戦となる今季最終戦に、7年連続での出場はほぼ確実だ。7年以上連続で最終戦進出の可能性があるのは、松山以外にダスティン・ジョンソン、パトリック・リード(ともに米国)の2人だけ。松山は3月のプレーヤーズ選手権では63で暫定首位発進もコロナ禍で大会は中止に。17年8月のブリヂストン招待以来のツアー通算6勝目は幻となっただけに優勝への強い思いを秘めている。日本のエースは「今日みたいに粘り強く、気持ちを切らさずにやりたい」と表情を引き締めた。

 ◆プレーオフシリーズ 07年から始まり、年間王者はボーナス1500万ドル(約16億円)を獲得する。昨年から1試合減って全3戦となり、ツアー1試合ごとの順位をポイント換算したフェデックスカップポイントの上位125人で第1戦は始まり、第2戦は70人、9月4日開幕の今季最終戦、ツアー選手権(米ジョージア州イーストレイクGC)は30人と絞り込まれる。

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