笹生優花、初Vから2戦連続優勝に王手!赤と黒の“勝負服”で68単独首位キープ


18番、キャディーと話しながらコースを指さす笹生優花(代表撮影)

18番、キャディーと話しながらコースを指さす笹生優花(代表撮影)

 ◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス第3日(29日、北海道・小樽CC=6695ヤード、パー72)

 大物ルーキー・笹生(さそう)優花(19)=ICTSI=が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算12アンダーに伸ばし、単独首位を守った。赤いウェアの“タイガー・スタイル”で臨み、全選手で唯一3日連続60台をマークし、2戦連続優勝へ王手をかけた。小祝さくら(22)=ニトリ=が6バーディー、ボギーなしの66で11アンダーとし、4位から1打差2位に浮上した。

 最終18番、笹生は第1打を左に曲げ、ヒヤリとさせた。だが、ここからが“女タイガー・ウッズ”の真骨頂だ。林の中から木の下を通すように放った167ヤードの低いアイアンショットはグリーンを捉え、見事にパーセーブ。「ボギっちゃう(ボギーになりそうな)ところをパーセーブできて大きい」。単独首位で2戦連続優勝に近づいた。

 この日は、NEC軽井沢72最終日(16日)同様、下は黒、上は赤で臨んだ。本家ウッズを思い起こさせる果敢なプレーで7番で2メートル、8番で4メートル、9番で1メートルを決める3連続バーディー。後半は全てパーでしのぎ、難コースで全選手唯一の3日連続60台。ウェアは洗濯の都合と明かしたが、「赤と黒をセットで(メーカーが)提供してくれたから、着ろってことなのかな」とおどけてみせた。

 前戦の優勝で221位だった世界ランクは一気に113位へ。今回、昨年例の優勝の19ポイントを加えた場合、72位前後に浮上する見込みだ。日々注目が高まることに、19歳は「楽しいし、うれしい」とほほ笑んだ。試合が終わり家に帰れば、フィリピン人の母のお手製で、大好きな同国料理アドボ(鶏肉の酢煮込み)、シニガン(野菜スープ)が待っているという。最終日へ「いつもと違うプレッシャーがあると思うけど、あまり考えずに集中して楽しくやりたい」。偉業を前にしても、過度な緊張は感じさせなかった。(岩原 正幸)

 ◆笹生が優勝で達成する記録(1988年のツアー制施行後)

 ▼初優勝からの2戦連続Vは史上3人目 90年の西田智慧子、05年の表純子以来。(17年に達成した畑岡奈紗は16年にアマで1勝)

 ▼19歳71日での2戦連続優勝は年少3位 畑岡奈紗(17年、18歳261日)、宮里藍(04年、19歳1日)に次ぐ記録。

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