ミレニアム世代の吉田優利、プロ合格コース「地の利」生かし初Vへ5位好発進「早く優勝したい」


2番、ティーショットを放つ吉田優利(代表撮影)

2番、ティーショットを放つ吉田優利(代表撮影)

 ◆女子プロゴルフツアー メジャー第1戦 日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯第1日(10日、岡山・JFE瀬戸内海GC)

 ミレニアム世代(2000年度生まれ)の新人・吉田優利(20)=エプソン=が5バーディー、1ボギーの4アンダー、68で首位と2打差の5位と好発進した。18年日本女子アマ、日本ジュニア2冠の逸材は昨年11月の最終プロテストに合格した地で、初優勝を目指す。2週連続優勝を狙う小祝さくら(22)=ニトリ=も4アンダー5位。青木瀬令奈(27)=マツシマHD=らが6アンダーで首位に立った。

 ルーキーの吉田が、頭脳的なゴルフでメジャーの難コースを攻略した。「比較的ショットも良く、パットも決まってくれた。風も少なかった」。前半に2つ伸ばすと、後半の13番は第2打を狙い通りにピン1メートル半の上りにつけバーディー。16番パー3は第1打を左から狙いグリーンの傾斜を使って3メートルへ。これを沈め、自身ベストスコアに並ぶ68でアマ時代を含め初の1ケタ順位発進となった。

 16年後半から3年半、ナショナルチームに在籍し、コースマネジメント(戦略)を得意とする。「コースでの情報収集量で上回ろう。ヤーデージブックは情報でいっぱいにして、使うことを大事にしていた」。ピンに対してグリーン上の落としどころ、第2打のアイアンショットで狙いやすいよう第1打をどこに打つか―。「ティーショットの時点でマネジメントを終わらせるように」とイメージする。

 瀬戸内海GCは昨秋のプロテストの地。左手親指痛に悩まされながら、一発合格に安どした。「去年プロテストに受かって、プロとしてここに出ている」。同じミレニアム世代では古江彩佳(20)が昨年アマで優勝。安田祐香(19)、西村優菜(20)ともプロの舞台で競い合う。

 コロナ禍の自粛期間では人気アニメ「鬼滅の刃」にはまり、「ゴルファーというより女子大生っぽい生活でした」と笑った。辻村明志コーチに師事する同門の活躍も後押しする。「(上田)桃子さんの全英(6位)を見て感動しました。人に勇気を与えられるプレーは魅力的だな。(小祝)さくらさんの優勝も刺激になり、私も早く優勝したいと思いました」。大会初出場優勝は鈴木愛(14年)ら過去3人。吉田は「毎日赤字(アンダー)で回りたい」と落ち着いて話した。(岩原 正幸)

 ◆吉田 優利(よしだ・ゆうり)2000年4月17日、千葉・市川市生まれ。20歳。10歳からゴルフを始め、12年に関東小学生ゴルフ優勝。麗沢高3年時の18年に日本女子アマ、日本ジュニアを制し03年宮里藍以来の同一年アマ2冠。アマチュアだった昨年はワールドレディスサロンパスカップで4位、全米女子オープンにも出場。日本ウェルネススポーツ大2年。コーチは上田桃子らを指導する辻村明志氏。158センチ、58キロ。家族は両親と弟、妹。

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