女子ゴルフ・24歳の柏原明日架「若い選手は多くいるけど、“中間”世代も応援していただけるように頑張る」


柏原明日架

柏原明日架

 女子ゴルフでツアー通算2勝の柏原明日架(24)=富士通=が23日、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン(報知新聞社後援)の前年度優勝者としてリモート会見に臨んだ。今年48回目を迎えるはずだった大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催中止となった。

 昨年大会で柏原はプロ6年目での念願のツアー初優勝をつかんだ。アマチュア時代に14歳で日本アマ2位など輝かしい実績を残していただけに、初勝利まで6年を要したことには「私が一番感じていた。思っていたよりも長くかかってしまった」と本心を明かす。昨年大会の最終日は首位と2打差の4位から最終組の1つ前の組でスタート。“トラウマ”だった池がグリーン左側にひそむ15番パー3で第1打を池に入れることなく、パーセーブし、逆転優勝につなげた。「トータルで冷静だった。周りの展開も見つつ、視野も狭くなりすぎず、イメージした通りのゴルフができて、初優勝っぽくないなという印象だった」と振り返った。

 27日の午後3時から日テレ系で放送予定の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント はじまりの特別編」には、前年度優勝者として宮城・東北高出身の有村智恵(32)、勝みなみ(22)、新垣比菜(21)とともに出演する。

 昨季は初優勝までに6年を要した柏原だが、約1か月後の10月の「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」であっという間に2勝目を挙げ、賞金ランクも自己最高の11位とキャリアハイの年となった。「『2勝目が大事』と言われていて、それが早くできたのはうれしかった。やっぱり優勝して(地元・宮崎での最終戦の)リコーカップに出られたのが一番うれしかった」と飛躍のシーズンを語った。

 13日まで行われた日本女子プロ選手権で同郷で同い年ともあり、小学生時代から共闘する永峰咲希(25)がメジャー初制覇を成し遂げた。1995年度生まれの同い年のメンバーで永峰が優勝した翌週に祝勝会を開いた。柏原は「私がケーキを(永峰の顔に)ぶつけました(笑い)。咲希ちゃんの優勝シーンはずっと配信を見ていて、自分のことのように緊張して見ていたし、うれしかったですね」と大きな刺激をもらった。

 また、同世代の仲間とは最近ある話題についてよく語り合うと言う。自身より若い98年度生まれが「黄金世代」、2000年度生まれが「プラチナ世代、ミレニアム世代」などと呼ばれる中で「私たちって何世代なんだろう?中堅だよね?って。黄金とかプラチナとか、私たちなんかにそんないい名前はつけられないから“中間”でしょうって(笑い)」といった風に自分たちの世代にも呼び名をつけていた。柏原は「周りから『若手に負けるなよ』とハッパをかけられる。若い選手もたくさんいるけど、私たち“中間”世代も応援してもらえるように頑張りたいです」と、自身を奮い立たせるように話した。

 次戦は10月1日開幕の今季メジャー第2戦、日本女子オープン(福岡・クラシックGC)に出場予定で、10月には所属先の富士通が主催する富士通レディース(千葉・東急セブンハンドレッドC)があり、身の引き締まる大会が続く。柏原は「今年、優勝できないとは思っていない。(永峰)咲希ちゃん、先週は今年から富士通のメンバーになった古江(彩佳)ちゃんの優勝があり…次は自分だという気持ちもある。来週は大きい試合でもあるし九州出身なので、いい成績を出して勇気を与えられるプレーをしたい」。ツアー3勝目を見据え、強い決意をにじませた。

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