柏原明日架、「優勝を目指せる」ツアー3勝目へ調子は上向き


昨年のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースで優勝した柏原

昨年のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースで優勝した柏原

 女子ゴルフでツアー通算2勝の柏原明日架(24)=富士通=が21日、NOBUTA GROUPマスターズGCレディースの前年度優勝者としてリモート会見に臨んだ。今年の大会はコロナ禍で開催中止となっている。

 昨年のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースでは4位から出た最終日に66をマークし、通算14アンダーで逆転優勝。同年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで初優勝を挙げてから約1か月で2勝目をつかんだ。「初優勝の時は正直、目の前のことしか考えていなくて、全てバーディーを取るという感じだった。でも(2勝目は)後ろからいいスコアの選手が来ることも分かっていた。クラブハウスリーダーになりたいと、先を考えてプレーできていたのかなと思います」と振り返った。

 また、コーチの父・武道さんはプロ6年目でツアー初優勝を挙げた際には「褒めてくれなかった」という。そこで2勝目は副賞で獲得した新車をプレゼント。「初優勝の時に父が褒めてくれなくて…。早く2勝目を挙げて、父に褒めてもらおうと思っていた。父は『新車に乗ったことがない』と言っていましたし、喜んでくれていたようなので、うれしかった。少しは恩返しできたのかなと思います」とうなずいた。

 今季は開幕から調子が上がらず、日本女子オープンで予選落ち後、自身のスタイルを見直した。「ショット力を上げようと思って、練習内容も変えてショット練習を増やした。するとその分、気持ちがショット寄りになり、長所のショードゲームが良くなくなってボギーも増えた」。練習で「ショートゲーム7割、ショット3割」の比率が逆になっていたが、日本女子オープン後、元に戻し、前週のホステス大会の富士通レディースではショートゲームでスコアを作り、今季自己最高8位に入った。「調子も取り戻せたし、優勝を目指せると思えた」と自信も回復した。

 今年最終戦のメジャー、JLPGAツアー選手権リコー杯の出場を目標に据える。今季のツアー優勝者らに出場権が付与される最終戦まで残り4戦。「残りの試合は少なくて、椅子取り合戦になると思う。私は行けると思ったら行けるタイプ。勝って出たい」と気合。9月のメジャー、日本女子プロ選手権では同い年で同郷の永峰咲希が優勝した。地元の最終戦にはこれまで互いに2回出場してきたが、2人同時に出場したことはない。「咲希ちゃんはリコーが決まっているので、今年は私次第ですよね」と柏原。取り戻した“手堅いゴルフ”で約1年ぶりのツアー3勝目をつかみにいく。

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