渋野日向子「1ミリ進めたと思えればいい」…2戦連続予選落ち不調脱出!今季国内初の60台


9番、グリーンのラインを読む渋野日向子(カメラ・相川 和寛)

9番、グリーンのラインを読む渋野日向子(カメラ・相川 和寛)

 ◆女子プロゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第2日(7日、茨城・太平洋C美野里C=6554ヤード、パー72)

 首位と6打差の38位で出た渋野日向子(21)=サントリー=が4バーディー、1ボギーの69をマーク。日本ツアーでは今季初の60台で回り、通算4アンダーで28位に浮上した。国内では開幕から2戦連続で予選落ちと苦しむが、前日ダブルボギーの4番でバーディーを奪うなどショットが改善し、「1ミリ(前に)進めたと思えればいい」と前向きに捉えた。65で回った申ジエ(32)=韓国=が13アンダーで単独首位。

 渋野の表情が明るくなった。初日に2打目がバンカーに埋まり、ダブルボギーをたたいた後半の4番で魅せた。残り152ヤードの第2打を5アイアンでピン左手前2メートルにつけてバーディーを奪い、「3打も縮めました。リベンジできた」とうれしそうに話した。「結果より内容」を求める我慢のプレーが続くが、国内ツアーでは昨年11月に優勝した大王製紙エリエールレディス最終日以来の60台となる69で「1ミリ(前に)進めたと思えればいい」と前向きに捉えた。

 前半はスコアを伸ばせなかったが、折り返しの1番で同い年の河本結(22)からもらったチョコレートを“もぐもぐ”してパワーチャージ。日米5勝を挙げた昨季に強さが光った後半へと向かった。初日ボギーだった8番で7メートルのバーディーパットを決めきるなど、後半にスコアを3つ伸ばし、「危ないところがほぼなかったので、去年の自分らしい後半のプレーができた」とうなずいた。

 スタート前の練習場では初めて打球の弾道計測器を使って、「この振り幅でどれぐらい飛んでいるか」と悩んでいたアイアンの距離感を確認。その効果が表れ、この日のパーオン率は約72%から約89%へと安定させた。自己評価は「(100点中)3点」と厳しいが「今までより縦の距離が合っていた。(グリーンの)狭い方に打つのに対して怖さが減った」と攻めのショットを取り戻しつつある。

 今季は日本ツアー開幕から2戦連続予選落ちと苦しんでおり、予選カットがない今大会で初めて最終日を迎える。「タイガー・ウッズでさえ、全てがうまくいくことはない。その中で100%に近いゴルフをやっていけるよう、今は地道に頑張っていくしかない」と一歩ずつ、前進させていく。(宮下 京香)

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