石川遼、無観客でも全力!「連覇にモチベーション感じる」日本シリーズ3日開幕


日本シリーズ連覇に向け、練習ラウンドを行った石川遼(カメラ・宮崎 亮太)

日本シリーズ連覇に向け、練習ラウンドを行った石川遼(カメラ・宮崎 亮太)

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー20年最終戦 日本シリーズJTカップ(3日から4日間、東京・稲城市 東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 20年最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(3~6日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)に向け、昨年大会覇者の石川遼(29)=カシオ=が2日、ゴルフ・ファンに連覇のガッツポーズを届けることを誓った。無観客開催の今大会は、民放の無料動画配信サービスが全4日間を配信する。「ライブで見ていただける。連覇に対して、モチベーションを感じる」と闘志を燃やした。自主隔離明けの18、19年賞金王・今平周吾(28)=フリー=は練習ラウンドでイーグルを決め、メジャー初優勝へ好調ぶりを示した。

 石川は真剣な表情で18ホールを回った。ウェッジとパターだけを持ちティーショット、セカンドショットを打たなかった前日(1日)の練習ラウンドとはガラリと変わり、本番を想定しながら臨戦モードに切り替わった。17番ではチェックのため右ラフから第2打を5球も放つ徹底ぶり。公式会見で「ディフェンディング王者として戻ってくることができてうれしい。無観客ではあるが、画面を通して全力で良いプレーを一つでも多く見せることができたら」と力を込めた。

 10~12年藤田寛之以来、6人目の連覇へ、やるべきことは分かっている。「優勝を狙える位置で初日を終えたい」。9月以降の国内で“鬼門”となっている初日をポイントに挙げた。ここ4戦全てオーバーパーで、2日目に巻き返すパターンが目立つが、「日を追うごとに情報も増えてくる。2日目以降の方がやりやすい」と分析。「初日のスコアに一喜一憂することはないが、大きく出遅れると優勝は厳しくなる」と気を引き締めた。優勝した2回とも初日は68で、15年が4差9位、昨年が3差8位と上位発進がカギとなりそうだ。

 大会史上初の無観客開催。連覇を狙う熱い戦いは民放の無料動画配信サービス「TVer」(ティーバー)と「YouTube」で4日間配信される。「スマホでもライブで見ていただける。非常にありがたい。もちろんテレビ観戦を楽しみにされている層の方もいらっしゃる。若い人はスマホで見る方が多い。いろんな方に見てほしい」。自身の偉業とともに、幅広い世代にゴルフの魅力を発信するつもりだ。

 日テレの担当者は「無観客開催の中、より多くの方に大会を見て、選手を知っていただこうというのがテーマです」と説明した。ティーバーは同局のゴルフ中継では初の試みだ。「連覇に対して、モチベーションを感じる。重圧になることはなく、いい方向に働いてくれるのでは」と石川。25戦中20戦が中止となった異例の一年。会見で大会開催への感謝を口にした“ツアーの顔”が、豪快なガッツポーズを届ける。(岩原 正幸)

◆遼に聞く

 ―コースの印象は。

 「グリーンのスピードがかなり速く、仕上がりが素晴らしい。きょうからの雨でどうなるか。印象としては非常に難易度が高い」

 ―今年の振り返り。

 「試合が少ない中、内容的に良くなっている。これまであまり良い成績ではなかった三井住友VISA太平洋マスターズとダンロップフェニックスがある中で、(賞金ランク5位で)初日の最終組から一組前でスタートできる」

 ―どんなプレーを。

 「9割9分が、コースをどうやって攻めるか。目の前のことに集中し、一打でも少なくあがりたい。2回勝ったことがある試合で、心配する必要はないと思う。まずは準備が大事」

 ―20代最後のJTカップ。30代に向けて。

 「人間的に成長したいなと思う。ゴルフでは30歳から、これまで自分が到達したことのない場所に行きたい」

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