【牧野裕の目】首位発進・池田勇太は攻めるホールと守るホールを熟知


1番、優勝ペナントとトロフィーの前でティーショットを放つ池田勇太

1番、優勝ペナントとトロフィーの前でティーショットを放つ池田勇太

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第1日(3日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 2016年賞金王の池田勇太(34)=フリー=が2イーグル、4バーディー、2ボギーの6アンダー64をマークし、単独首位発進を決めた。選手会の事務局長としてツアーのために奔走したコロナ禍の今季は未勝利。初優勝した09年から続く連続優勝を、ツアー歴代単独2位の12年連続に更新する。

 選手としても、解説者としても何度も見てきた日本シリーズJTカップですが、初の無観客開催で雰囲気は例年とはかなり違いました。東京開催の最終戦でいつもギャラリーが多くて、打撃練習場やクラブハウスの周りにも多くの方がいた。今年は静けさの中、各選手は自分のプレーに集中してやれたと思います。特に杉山、阿久津ら若手や初出場の選手にはプラス要素に働いたと思いますよね。

 その中で単独首位発進した池田は、攻撃的なゴルフで6番と17番のパー5で2イーグルを奪えたのが大きい。12度目の出場で東京よみうりCCの攻めるホール、守るホールを熟知している。毎年優勝してきたが、今年はまだ優勝がない。メジャー3冠を含めて、高いモチベーションを持っているという印象ですね。

 連覇に挑む石川は今年、鬼門だった初日に首位と3打差で滑り出したのは、非常に大きいと思います。同じく初日が苦手の金谷も3差8位といいスタートを切った。まだ大学生ですけど、海外メジャー3大会出場と経験値はトッププロ並み。難関の最終18番パー3はピン右上50センチにつけてのバーディー。リズム良く強めに打てるパットはアマチュアで出場した、同じくグリーンの傾斜が強くて速いマスターズでの経験が生きている。(プロゴルファー)

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