渋野日向子3打差10位「満足度80%。上出来」…来月米メジャー参戦へ弾みつける


1番で第2打を放つ渋野日向子(カメラ・渡辺 了文)

1番で第2打を放つ渋野日向子(カメラ・渡辺 了文)

◆女子プロゴルフツアー 明治安田生命レディス第1日(12日、高知・土佐CC)

 渋野日向子(22)=サントリー=は3バーディー、1ボギーの2アンダー、70で首位と3打差の10位と好発進した。この日、自身の公式サイトで次週から国内で2戦出場した後、海外メジャー初戦ANAインスピレーション(4月1~4日、米国・ミッションヒルズCC)へ参戦すると表明した。弾みをつけて渡米するために、今大会で19年11月以来の優勝をつかみ取る。

 終盤で降り出した雨に、渋野は「思ったより(天気が)持ってくれた」とホッとした表情を浮かべた。後半の11番で1メートルに運ぶと、12番で6メートルを沈め連続バーディーで伸ばした。70で3差10位と好発進し「満足度は80%。上出来。この位置であがれると思っていなかった」と笑顔で振り返った。

 2か月強のオフ期間に、トップの位置を低めにした新スイングに着手し、今年からウェッジ4本態勢のセッティングに変更するなど「変革」はスタートしたばかり。前週のダイキンオーキッド13位に続く上位争いに「まだ始めて間もないので正直、予想外。まだまだできると思っているし、伸びしろはたくさんある」とうなずいた。98年度生まれ・黄金世代で同組の勝、原英にティーショットの飛距離で置いていかれる場面も目立ったが、「今はスイングを作るのが大事」と強調した。

 4月にはANAインスピレーションに参戦することを自身の公式サイトで明かした。昨年9月の同大会は51位。メジャー出場は同年末の全米女子オープン(4位)以来で、日米両ツアーで活躍を目指す今後の試金石にもなる。3月のアクサレディスまで国内で戦った後、ANAまで5連戦という強行スケジュールも覚悟の上だ。公式サイトでは「以降、USLPGA(米)ツアーに参戦予定ですが、情勢を考慮して日程を変更する可能性もある」とした。

 19年11月の大王製紙エリエールレディス以来となる優勝へ、今大会は残り2日を好位置で迎える。同年のツアー本格参戦1年目で初めてトップ10入り(6位)した“原点”の舞台。「2年前はマネジメント面でここまで考えていなかった。ボギーを(多く)打たないゴルフができていたので、褒めていい。上を意識せず、やるべきことをやる」。成長を実感しつつ気を引き締め、渡米前の“置き土産V”を視界に捉えた。(岩原 正幸)

最新のカテゴリー記事