渋野日向子、国内初日自己ベストタイ67「やっといいゴルフができて70~80点」


1番、バーディーパットを沈め笑顔を見せる渋野日向子(カメラ・豊田 秀一)

1番、バーディーパットを沈め笑顔を見せる渋野日向子(カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー Tポイント×ENEOS 第1日(19日、鹿児島・鹿児島高牧CC)

 2019年AIG全英女子オープン覇者の渋野日向子(22)=サントリー=は6バーディー、1ボギーで、国内の初日自己ベストタイの67。5アンダーで3打差、今年最高の4位で発進した。オフに着手した新スイングで、「今年、一番自分が打ちたいショットが打てた」と手応えを明かし、19年全英最終日と同じ後半にスコアを伸ばした。4月からの米ツアー参戦に備え、改革に集中していく。64で8アンダー、高橋彩華(22)=東芝=が初の単独首位発進。

 渋野が今年イチの納得顔を見せた。前半で1つ伸ばすと、後半は優勝した19年全英をほうふつさせるチャージを披露。10番パー4では残り123ヤードの第2打を9アイアンでピンそば50センチに寄せるバーディー。14番は4メートルのバーディーパットを強気に決めるなど、後半に4つ伸ばし、国内ツアー初日で自己最少タイの67(過去5度は19年大王製紙エリエールレディスで1勝)。「やっといいゴルフができて70~80点。後半は(日米で5勝を挙げた)一昨年みたいだと思う瞬間があった」と、うなずいた。

 初のホステスプロで重圧もあったが、自身の課題と向き合った。オフにトップの位置を低めにし、再現性を高める新スイングに着手。改造の途中だが、今年は2戦とも強風の下でプレーし、ショットの距離感に苦しんだ。その反省からウェッジなど短いクラブだけでなく、この日はアイアンについても、距離感を緻密(ちみつ)に「計算してやった」という。フェアウェー、グリーンとも、外したのは2回だけと安定感が増した。「今年一番、自分が打ちたいショットが打てた」と、満足そうに語った。

 渋野はキャディーバッグに飛距離が違う6アイアンを2つ入れている。会見で「呼び分け」を問われると、バーディーを奪った14番の第2打でも握った長い方は、お気に入りの芸人「チョコレートプラネット」の長田庄平(41)と「長い」をかけ、「オサダ君」と呼んでいると明かし、久しぶりにいつもの笑顔が咲いた。

 今年最高の4位発進で首位とは3打差。20日は悪天候予報でショットの真価が問われる。優勝圏内にいるが、「欲をかいてしまうけど、今はやるべきことをやらないといけない」と渋野。4月からの米ツアー参戦も見据え、“新スタイル”に意識を集中させる。(宮下 京香)

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