プロテストに合格していない高木優奈が2打差3位に浮上 “下克上V”狙う


1番ティーイングエリアで笑顔を見せる高木優奈

1番ティーイングエリアで笑顔を見せる高木優奈

◆女子プロゴルフツアーヤマハレディース葛城第3日(3日、静岡・葛城GC山名C=6564ヤード、パー72)

 山下美夢有(19)=加賀電子=と高橋彩華(22)=東芝=が通算9アンダーで首位に並んだ。

 2打差の3位に高木優奈(22)=グランフィールズCC=、比嘉真美子(27)=TOYO TIRE=、鶴岡果恋(21)=フリー=が続く。

 今年4戦2勝と絶好調の小祝さくら(22)=ニトリ=は4打差の8位。今年初戦から優勝、23位、優勝、20位。隔週の優勝パターンが続くか、注目される。

 今大会は2人の「黄金世代」が10人目のツアー初優勝を目指す。首位の高橋と3位の高木は、19年AIG全英女子オープン優勝の渋野日向子(22)=サントリー=や今年4戦2勝の小祝さくららと同じ1998年度生まれの「黄金世代」。第1打を左に曲げることが多かったが、粘りのゴルフで首位に浮上した高橋は「最終日もやるべきことに集中します」と表情を引き締めて話した。

 もう一方の高木は異色の経歴を持つ。これまでプロテストに3回も失敗し、まだ、プロテストに合格していない。2021年からプロテストに合格した日本女子プロゴルフ協会の会員でなければツアーの優先出場権を争うQT(予選会)に参加できなくなるが、高木はプロテストに合格していない選手も参加できた2018年のQTで下部ツアーの出場権を獲得し、19年の同ツアーANAプリンセスカップに優勝。その下部ツアー優勝の資格で2020年の予選会に参加して43位となり、今大会の出場権を獲得した。

 “裏街道”でツアー参戦の資格を獲得し、健闘を続ける高木は「今年の目標はプロテスト合格です」ときっぱり話す。ただ、ツアー優勝を果たせば、プロテスト(6月)を免除で日本女子プロゴルフ協会の会員になれる。「プロテストの前に優勝できれば一番いいです」。“下克上V”に意欲を示した。

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