◆米男子プロゴルフツアー メジャー21年初戦マスターズ最終日(11日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)
2位と4打差の通算11アンダーで首位スタートした松山英樹(29)=LEXUS=は前半を3バーディー、1ボギーの34で回り、通算13アンダーにスコアを伸ばした。5打差の2位は、マスターズ初出場のウィル・ザラトリス(24)=米国=。松山は日本人初のマスターズ制覇に向けて、勝負のサンデーバックナイン(最終日の後半9ホール)に突入した。
松山は苦しいスタートから本来の力強いゴルフを取り戻した。難関ホールの1番パー4で、第1打を3ウッドでいきなり右の林に曲げた。第2打は木をギリギリにすり抜けて、フェアウェーへ。第3打は寄らずにボギー発進で通算10アンダーにスコアを落とした。その時点で通算9アンダーまで伸ばしたザラトリスに1打差に迫られた。
しかし、ここから松山が本来の姿を見せ始めた。2番パー5ではドライバーで放った第1打がフェアウェーを捕らえ、第2打をグリーン手前のバンカーへ。第3打を1メートルに寄せて、バーディー奪取。スコアを通算11アンダーに戻した。
3番パー4、4番パー3はパーをセーブして迎えた最難関の5番パー4。第1打を左バンカーに入れ、第2打をフェアウェーに刻む。残り96ヤードの第3打はピン左約6メートルに残したが、長いパーパットを強気のタッチで沈め、最難関ホールを切り抜けた。
松山は6番パー3では4メートル、7番パー4では1・2メートルのバーディーチャンスにつけた。いずれも惜しくもバーディーパットを決められなかったが、流れを確実に取り戻した。
8番パー5で第2打をグリーン奥まで運び、第3打の12ヤードのアプローチを1メートルに寄せてバーディー。9番パー4でも第2打を1メートルに寄せて連続バーディー。スコアをふたつ伸ばして通算13アンダーで前半を折り返した。
松山は、日本人初のマスターズ優勝&レギュラー日本男子初の海外メジャー制覇に向けて、確実に歩みを進めている。
◆日本人選手の海外メジャー制覇
▽レギュラー女子
1977年全米女子プロ 樋口久子
2019年AIG全英女子オープン 渋野日向子
▽シニア男子
2013年全米プロシニア 井戸木鴻樹