◆米男子プロゴルフツアー メジャー21年初戦マスターズ最終日(11日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)
2位と4打差の通算11アンダーで首位スタートした松山英樹(29)=LEXUS=は前半を3バーディー、1ボギーの34で回り、通算13アンダーにスコアを伸ばした。
日本人初のマスターズ優勝&レギュラー日本男子初の海外メジャー制覇に向けて、プロゴルフの世界で勝負を分けるサンデーバックナイン(最終日の後半9ホール)に突入した。
祈らずにはいられないと言われるアーメンコーナーの11、12、13番。11番をパーとした後、12番パー3では第1打を左奥バンカーに入れてボギー。続く13番パー5では第1打を右の林に曲げたが、日本のゴルフファンの「祈り」が通じたのか、木に当たり、右セミラフまで戻ってきた。グリーン手前に流れる小川超えを狙った第2打は左に曲がったが、グリーン左ラフにとどまり、第3打のアプローチを1メートル以内に寄せてバーディー奪取。アーメンコーナーをイーブンで切り抜け、再び通算13アンダーに戻した。
残り5ホールで、2位のザンダー・シャウフェレ(27)=米国=とは5打差。
メジャー制覇への最後の試練は15番パー5。第1打はフェアウェーをキープ。池超えの第2打。手前の池を大きく越えたボールは、グリーンも飛び越え、奥の池へ落ちた。1罰打の第4打はグリーンに乗らず。奥のカラーからパターで狙った第5打は入らずに痛恨のボギー。4ホール連続バーディーと猛追してきたシャウフェレに2打差まで迫られた。
しかし、何が起こるのか、分からないのが、マスターズ。16番パー3で、シャウフェレが左の池に落とし、打ち直しの第3打もグリーンオーバーし、まさかのトリプルボギーで通算8アンダーの3位に後退。松山もボギーをたたき、通算11アンダー。その時点で通算9アンダーでホールアウトしたウィル・ザラトリス(24)=米国=とは2打差。勝負はクライマックスを迎えた。
◆日本人選手の海外メジャー制覇
▽レギュラー女子
1977年全米女子プロ 樋口久子
2019年AIG全英女子オープン 渋野日向子
▽シニア男子
2013年全米プロシニア 井戸木鴻樹