石川遼の8つ年下の弟・航がツアー出場9戦目で初の決勝Rに進出 「兄ちゃんと競い合える選手に…」


1番、ティーショットを放つ石川航

1番、ティーショットを放つ石川航

◆男子プロゴルフツアー 関西オープン 第2日(23日、兵庫・有馬ロイヤルGCロイヤルC=7103ヤード、パー71=一般非公開)

 石川遼(29)=カシオ=の弟で、78位から出たアマチュアの石川航(21)=日体大4年=は3バーディー、1ボギーの69で回り、通算1アンダーとカットラインを1打上回り、ツアー出場9戦目で初の予選通過。「結果はすごい良かった」と喜んだ。第2ラウンド(R)を72で回り通算1アンダーで並んだ遼も、弟の結果を気にかけていて「良かった、良かった」と目を細めた。

 1番パー5でいきなりボギーとしたが、粘り強く伸ばした。2番から9ホールでパーを続けた後、11番で残り141ヤードの第2打を9アイアンでピン手前3メートルにつけて初バーディー。14番は2メートルを沈めて1つ伸ばした。カットラインを意識した17番は8メートルの左に曲がるバーディーパットをねじ込んだ。「前半は苦しかったけど、パッティングが良かったので、パーで粘っていたら後半はバーディーが来るかなと思っていたら、来たので良かったです」とうなずいた。

 8つ年上の兄・遼はアマチュア時代の2007年5月のツアー、マンシングウェアKSBカップで15歳8か月の世界最年少優勝を果たした。翌年1月のプロ転向後も通算17勝を重ね、スターとなって男子ゴルフ界を長年けん引してきた。航はそんな偉大な兄の背中をずっと追いかけてきた。「兄ちゃんはずっと憧れの存在。僕がゴルフを続けてきたのも、兄ちゃんがカッコイイなと思っていたから」。航にとって遼はずっとヒーローだ。

 県浦和高在学中の16年8月のRIZAP・KBCオーガスタでツアー初出場。17年~19年まで2試合ずつ出て、今季は前週の東建ホームメイトカップに続く2戦目。プロのトーナメントでも多くの経験を重ね、兄を追うだけでなく、“自身のプレースタイル”に目を向けるようになった。「兄ちゃんに近づくために頑張っていたけど、最近はそこに近づく必要はないかなと。兄ちゃんはもちろんすごいけど、兄ちゃんが目立つスタイルがあるし、そことは別に自分が目立つスタイルがある。ライバルにはまだなれてないけど、兄ちゃんとは別のやり方で競い合える選手になれたらと思います」。偉大な兄に肩を並べる日を思い描き、1歩ずつ進んでいく。

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