高橋彩華、黄金世代10人目のツアー初優勝へコースレコード単独首位…パーオン率1位のショットメーカー


12番、ティーショットを放つ高橋彩華。通算9アンダー1位(カメラ・山崎 賢人)

12番、ティーショットを放つ高橋彩華。通算9アンダー1位(カメラ・山崎 賢人)

◆日本女子プロゴルフツアー 21年メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第2日(7日、茨城・茨城GC東C=6630ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 1998年度生まれ「黄金世代」の高橋彩華(さやか、22)=東芝=が4打差の11位で出て8バーディー、1ボギー、東Cでの大会コースレコードに並ぶ65と猛チャージ。通算9アンダーで単独首位に立った。今季ツアーでパーオン率1位のショットメーカーが黄金世代10人目のツアー初優勝と、畑岡奈紗、渋野日向子、原英莉花に続く世代4人目の国内メジャー初制覇に挑む。

 ツアー屈指のショット力を誇る高橋が存分に力を発揮した。1番パー5で残り70ヤードから第3打を54度ウェッジでピンそば1メートルにピタリと寄せてバーディー。5番パー4でも180ヤードからの第2打を5ユーティリティーでピン1メートルに寄せて伸ばした。東Cでの大会コースレコードに並ぶ65と猛チャージ。アマチュア時代を含む過去12度のメジャーで初の単独首位に「うれしい。ショットの精度が良くて、のびのびとプレーできた」と満足げに語った。

 19年日本女子オープンで5位などメジャーは“得意”だ。グリーンの傾斜やピン位置も厳しいメジャーのセッティングは「好き。ショットでミスしたらそれなり。うまくいったらチャンス。結果がショットの成功に伴うので」。今季パーオン率74・92%で1位のショットメーカーの血は騒ぐ。

 今年は「初優勝」を目標に掲げ、オフにスイングを変更した。テイクバックをコンパクトにし、方向性を重視したスイングに変え「調子の波が抑えられる」と安定感が増した。また、週に3~4回スクワットなどトレーニングで下半身を強化し、体重は3キロアップ。安定性に加え、飛距離もドライバーの平均で10ヤードも向上。ショットの精度は高まり、今年9戦でトップ10が3度と成果を示す。

 今大会は千葉県内の、車で約30分の自宅から通勤する。難コースで戦ってくたくたになって帰ると、母・真由美さんの手料理「しゃぶしゃぶとかシチュー」で栄養補給。トイプードルの「セナ」が待っており、「愛犬がいるので和んでいる。(家に帰るのが)楽しみ」と優勝争いへのパワーの源としている。

 同い年は世代通算24勝とツアーを席巻している。高橋も優勝を意識し、「重苦しい感じ」でプレーしていた。ただ、4月のKKT杯バンテリンレディスで首位で出た最終日に79で15位。移動時の空港で真由美さんから「毎週トップ10を目標にしたら」と助言を受け、その後は「気楽にできるようになった」。黄金世代10人目のツアー初Vで、畑岡らに続く世代4人目のメジャー初制覇に挑むが、「まだ2日もある。自分のプレーができたら」と平常心を貫く。(宮下 京香)

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