◆男子プロゴルフツアージャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品第3日(8日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)
初日103位、第2日31位のルーキー清水大成(22)=フリー=が1イーグル、7バーディー、1ボギーのこの日最高の64で回り、首位と3打差4位に浮上した。プロ2戦目の清水が勝てば、13年つるやオープンを制した松山英樹(29)=LEXUS=に並び、ツアー史上日本人最速Vとなる。
最終18番パー4で残り167ヤードの第2打を8アイアンでスーパーイーグルを決め、通算15アンダーまで伸ばした宮本勝昌(48)=ハートンホテル=が首位。2打差の2位に高山忠洋(43)=スターツ=、浅地洋佑(27)=フリー=が続く。3打差4位に清水、石川遼(29)=カシオ=、時松隆光(27)=筑紫ケ丘GC=ら5人が追う大混戦となっている。
選手会主催の新規大会で頼もしい“新顔”が現れた。22歳の飛ばし屋、清水が存在感を発揮した。この日、327ヤードに設定された5番パー4では3ウッドで1オンに成功。2メートルのイーグルパットを沈めた。
ドライバー飛距離は300ヤード超えの若手は“昔ながら”のクラブセッティングだ。いまや多くのプロが使用するショートウッドやユーティリティークラブはなし。ドライバー、3ウッドの次に長いクラブは2アイアンで、3アイアン、4アイアンも駆使する。「2アイアンは『今時、珍しい』とよく言われます。飛距離は260ヤードくらいですね」と話す。
プロデビュー戦となった今年初戦の東建ホームメートカップは予選落ち。今大会も初日は74をたたき、103位と大きく出遅れた。「調子はいいのにミスをして、さらに焦ってしまった。第2日から落ち着いて、もう一度、マネジメント(戦略)を考え直した」。すると、第2日に66で31位、この日は64で4位まで浮上し、優勝争いに参戦した。
プロ2戦目で勝てば、あのマスターズ覇者の松山に並ぶツアー日本人最速優勝となる。「優勝は意識してしまうと思うけど、打つ時は考えずにプレーしたい」と初々しく話した。
女子ツアーでは、同じ98年度生まれの“黄金世代”が大活躍している。「同期の金谷拓実も男子ツアーで活躍していますし、男子もいるんだぞ、と思わせたいですね」と話す。
選手会主催の今大会では選手会長の時松が覇者に優勝カップを渡すことになっている。同郷・福岡の先輩の時松は、師匠が同じ篠塚武久氏で兄弟子。時松から優勝カップを受け取ることができるか。「飾ってある優勝カップを見ました。きれいです。名前を刻みたいですね」。22歳の清水大成が偉業に挑む。