“逆転”の西村優菜「60台を出せば(優勝の)チャンスはある」3打差2位で最終日へ


16番、パーセーブし、笑顔を見せる西村優菜

16番、パーセーブし、笑顔を見せる西村優菜

◆日本女子プロゴルフツアー メジャー第4戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(8日、茨城・茨城GC東C=6630ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 ツアー1勝の西村優菜(20)=スターツ=は3打差の6位から出て3バーディー、ボギーなしの69で回り、通算9アンダーで3打差の2位に浮上した。「今週は毎日60台(のスコア)を出すことを目標にしているので、そこは良かったと思います。前半はショットが良くてバーディーチャンスを作れていた。後半はアプローチ、パターでしっかり我慢ができました」とうなずいた。

 3打差を追って出た西村は1番パー5で初バーディーを奪うと、7番パー4は残り145ヤードの第2打をピン2メートルにつけてバーディー。1打差2位で折り返した。風が強まった後半は10番パー4で第2打をグリーン奥にこぼしたが、10ヤード弱からの第3打は58度ウェッジで転がし、チップインバーディー。後半はショットが少し乱れたが、冷静なコース攻略、アプローチ、パターの小技でカバーして目標の60台となる69でスコアをまとめた。

 2000年度生まれ「ミレニアム世代」の新鋭は、昨年11月の樋口久子・三菱電機レディスでは6打差をまくる大逆転で、ツアー初優勝を飾った。今大会も3打差を追う“得意”な展開。「3打あるとトップの選手がいいプレーをするとなかなか難しいとは思う。でも自分が60台を出せばチャンスはあるんじゃないかな。優勝を狙えない位置ではないのでしっかり自分がいいプレーをできたら」と力を込めた。

 昨年9月の日本女子プロ選手権、同11月のJLPGAツアー選手権リコー杯(3位)では最終日、最終組でプレー。日本女子プロ選手権では単独首位から出て、メジャーでの優勝争いの重圧から失速して7位に終わった。「選手権は戦い方が分からなくて頭が真っ白になった。リコーカップは気持ちが入りすぎてしまった。今回は気持ちの面で(経験を)つなげていければ。3度目の正直と言うか、明日はできるだけ平常心で回れればいいですね」と雪辱を期した。

 15年に日本ツアー初参戦で、今大会を制した田仁智(韓国)に憧れの思いを持っている。「メジャー大会でいい位置で最終日を迎えられるのはすごくうれしいこと。アウトコースをしっかり耐えて、(距離の短い)インでチャンスを作れれば。優勝争いに加わった中でしっかり60台でプレーしたい」と西村。田と同じ20歳でのメジャー初制覇へ、気持ちを高めた。

 高橋彩華(さやか、22)=東芝=が70で12アンダーで単独首位を守り、98年度生まれ「黄金世代」で畑岡奈紗、渋野日向子、原英莉花に続く、4人目のメジャー初制覇に王手をかけた。

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