
ホールアウトした政田夢乃(左)は都玲華と抱擁を交わす(カメラ・山崎 賢人)
◆女子プロゴルフツアー ミネベアミツミレディス 第1日(10日、北海道・真駒内CC空沼C=6688ヤード、パー72)
プロ2年目の政田夢乃(なないろ生命)が6バーディー、1ボギーの5アンダー67をマークし、地元で好発進を決めた。「応援が今日はすごく大きくて、気合を入れて1番ホールからスタートできた。久々に60台で回ることができてうれしかった」。5月のSky RKBレディス第2ラウンド(R)に並ぶ今季自己ベストで、6月の宮里藍サントリーレディス第1R以来4試合ぶりの60台だった。
序盤から波に乗った。前半11番パー5で残り65ヤードの第3打を58度のウェッジで2メートルに運び、12番パー5は第3打をピン右1メートル半へ。13番では130ヤードの第2打を9番アイアンで30センチにからめ、3連続バーディーを奪った。8番パー3では8番アイアンで1メートル半につけ、チャンスを決めきった。
パターの変更が奏功した。最近5試合はセンターシャフトのものを使っていたが、クランクネックのエースパターに戻した。「パットを決めきれないことが5試合ぐらい続いていて、思い切って元のやつに戻そうと思った。パターが入ることによって気持ちもすごく楽になるというか、ショットも気持ち良く打てるようになった」
ルーキーイヤーの昨年は8月のNEC軽井沢で優勝争いの末に2位に入るなど、トップ10入りが5回あった。今季は19位が最高で、直近の6試合で5度予選落ちしている。「トップ10にも入れていないので、すごく悔しい。去年に比べたら飛距離が伸びたけど、その分ドライバーショットが横にぶれてしまっていた」と振り返った。「あまり考えずにシンプルに。構えだけ気にして打つようにした」といい、故郷で復調の兆しをつかんだ。
北海学園札幌高時代に、何度も回ったコースで「すごく懐かしい感じがする」と笑顔になった。今週は会場から車で40分の札幌市内の自宅から通っている。母・美奈子さんの手料理がパワーの源になっている。「母の手料理が食べられたり、地元の大好きなスープカレーや、お寿司とかが食べられる。地元はなんか、やっぱり落ち着く」。お気に入りのスープカレー屋は「Suage」と「SAMA」、寿司ネタは「つぶ貝」だ。
「地元で勝つことが一番の目標。すごくいいスタートかなって思うけど、気を抜かずに明日からもしっかり自分らしいプレーをして、ドライバーを調整しつつ、優勝できるように頑張りたい」と意気込みを語った。高校の後輩の内田ことこ(加賀電子)も好スタート。「優勝争いできたら楽しいっていうか、うれしいなと思う」。道産子プロが、地元大会を盛り上げる。