「ゴルフ天才少女」須藤弥勒が13アンダー、59で優勝 賞金10万円ゲット


茨城県最強ダブルス選手権決勝大会で59をマークして優勝した須藤弥勒(左)と鈴木清隆コーチ

茨城県最強ダブルス選手権決勝大会で59をマークして優勝した須藤弥勒(左)と鈴木清隆コーチ

 ゴルフのジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる13歳の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)が9日、茨城・ゴルフ5Cサニーフィールドで行われたアマチュア大会の茨城県最強ダブルス選手権決勝大会に出場し、鈴木清隆コーチ(41)とのペアで13アンダー、59のビッグスコアで優勝した。

 今大会の競技方式はダブルススクランブル。ペアの2人がそれぞれティショットを打ち、ベストポジションのボールを選択し、その地点から2人がそれぞれ打ち、カップインまで繰り返す。そのため、バーディー合戦のスコアの伸ばし合いとなる。7歳から9歳まで指導を受けた鈴木コーチとコンビを組み、次々とバーディーを奪って優勝した弥勒は「本当にうれしいです。前半は、この2か月で飛距離が10ヤード伸びてしまった影響で鈴木さんに迷惑をかけましたが、後半はほとんど私のボールが採用されて、優勝に貢献できて良かったです」と満面の笑みで話した。

 パートナーの鈴木コーチは茨城県アマチャンピオンにも輝いている実力者。「弥勒はもともとパターとウェッジの小技がうまい選手ですが、飛距離も急激に伸びています。私が助けられることが多く、感謝です」と弥勒の成長をたたえた。

 優勝賞金は20万円。アマチュア規定限度の10万ずつをゲットした。弥勒は「留守番をしてくれたお兄ちゃん(桃太郎君)と弟(文殊君)に分け前を渡します。残りはお母さん(みゆきさん)のためにルンバ(ロボット掃除機)をプレゼントします」と楽しそうに話した。

 弥勒は日本女子プロゴルフツアーのヨネックスレディス(6月6~8日、新潟・ヨネックスCC)に出場し、予選落ちを喫した。見守った父・憲一さんは「プロの試合で結果が出ず、少し自信をなくしていましたが、どんな試合でも勝つことが何よりの薬になります。このようなビッグスコアで勝って、しかも、賞金をいただく喜びを味わって、生気が戻ってきたように感じます」と安堵(あんど)の表情で語った。

 その上で、憲一さんは「夏の終わりには皆さまがびっくりするような発表があると思いますので、今後も結果に関わらず、娘を見守っていただければ幸いに思います」と静かに話した。須藤弥勒の果てしない挑戦は続く。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。13歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年8月に横峯良郎氏に弟子入り。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ計16社に推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

最新のカテゴリー記事