◆男子プロゴルフツアー ゴルフパートナー・プロアマ 第1日(20日、茨城・取手国際GC東C=6804ヤード、西C=6531ヤード、ともにパー70)
一般のアマチュアと一緒に回る日本初の形式で行われた。プロ8年目の梅山知宏(29)=アイシグリーンシステム=が7バーディー、ボギーなし、ツアー自己最少63をマークし、7アンダーで3差5位と好発進した。東北福祉大の同級生で、マスターズを制した松山英樹(29)の活躍を刺激にツアー初優勝を狙う。ツアー自己最少60の大槻智春(31)=真清創設=とショーン・ノリス(39)=南アフリカ=が10アンダーで首位。
ツアー未勝利の梅山が堂々の滑り出しを見せた。初めて回った西コースで、ツアーでは珍しい高麗グリーンだったが、17番で16メートルのロングパットをねじ込みバーディー。別のホールでも3~4メートルのバーディーパットを次々と決めた。芝目が強く読みにくいとされる高麗芝を攻略し、ツアー自己最少63。「グリーンを警戒していたけど、100点満点ぐらいでうまくいった」と満足げだった。
“予習”が生きた。今年から福岡・芥屋GCと契約した。高麗グリーンが採用されている同GCが練習の拠点となり、今大会は慣れない芝に苦戦する選手が多い中で好スコア。「むしろ明日の方が(東Cの)ベント芝なのでどうなるか」と笑った。
今大会と同週の全米プロ選手権でメジャー連勝に挑む松山とは東北福祉大の同級生。当時は松山がゴルフ部主将、梅山が副主将として、団体戦に出場するなど高め合った。現在も互いに気にかけ合う仲で「マスターズを勝った時はうれしかった。でも年が一緒だし、負けたくない気持ちはある。何とかついていけるように」と刺激を受けている。
今季はツアー出場権がなく、下部ツアーを主戦場とする。今大会は推薦での出場。普段と異なるアマチュアと同組も「アマチュアがうますぎて、気にならなかった。回りやすい」と笑う。「チャンスがある位置にはいるので、優勝は頭にある」。松山の背中を追い、ツアー初優勝へ突き進む。(宮下 京香)
◆梅山 知宏(うめやま・ともひろ)1991年8月27日、栃木県生まれ。29歳。11歳でゴルフを始め、栃木・作新学院高3年時の09年日本ジュニア選手権で松山英樹に及ばず2位。東北福祉大では松山と同級生に。13年12月にプロ転向。ツアー最高成績は18年8月、フジサンケイクラシック11位。19年のツアーでのドライバー平均飛距離は276.33ヤード。169センチ、74キロ。
◆ゴルフパートナー・プロアマ
米ツアーではAT&Tペブルビーチ・プロアマがあるが、日本では初のプロアマ形式の大会。4日間、原則プロ2人、アマ2人の4人が同組でプレー。プロは予選ラウンド(R)は東Cと西Cを1Rずつプレーし、決勝Rは東Cでストロークプレーで争う。アマは予選会を勝ち抜いた男女90人が出場。予選Rは毎ホールのチームベストスコアを反映させるダブルス戦で、決勝Rは2Rの合計スコアで順位を決定するスクラッチ戦で競う。