松山英樹は68と猛追もメジャー2勝目を逃し「2日目、3日目がもったいない」


◆男子プロゴルフツアー 海外メジャー第3戦 全米オープン 最終日(20日、米カリフォルニア州・トーリーパインズGC=7652ヤード、パー71)

 曇天の下、プロ71選手が参加して「父の日」の最終ラウンドが始まった。4月のマスターズをアジア人で初めて制した松山英樹(29)=LEXUS=は11打差の54位で出て4バーディー、1ボギーの68をマーク。首位と8打差の通算3オーバー、暫定33位でホールアウトした。

 2009年全英オープン覇者のスチュアート・シンク(米国)との2人同組での最終日は、まだ霧の残る早朝スタート。松山はティーショット、アイアンショットともにマスターズ王者らしい世界屈指の精度を発揮して、前半からチャンスを作り続けた。

 2番はアイアンでの2打目をピン下3メートルにつけるも、惜しくもバーディーパットは外れた。4番は308ヤードのビッグドライブでフェアウェーをとらえると、アイアンでの2打目をピン上3メートルにつけて、バーディーを先行させた。6番もドライバーで314ヤード先のフェアウェーに置くと、アイアンでの2打目をピン左上4メートルにつけてバーディーを奪った。

 後半もショットの好調を持続した。10番はアイアンで左下6メートルにつけて伸ばした。今大会最難関ホールの11番パー3では、アイアンでピン左3・5メートルを刺してバーディーを奪って約1万人の観客から喝采を浴びた。14番は第1打を右ラフに入れて、2打目もグリーン右バンカーにつかまってのボギー。15番ではグリーン右バンカーからの3打目がピンに当たって、惜しくもチップインバーディーならず。直後にグリーン脇に居た、米国人の男の子にボールをプレゼントするほほえましい光景も見られた。

 終盤はショットが乱れて伸ばせなかったが、この日は今大会4日間で最も少ない26パット。前日、34パットと苦しんだグリーン上を、目沢秀憲コーチとともに一日で修正して好スコアにつなげて見せた。ホールアウト後、「途中までは良いプレーができたのでよかったなと思います。最後の方、(ショットが)ちょっと暴れてしまったのでもったいない。順位が順位なのでね。次の大会はしっかり調整して臨みたいと思います」と今大会を振り返った。

 7月にはメジャー最終戦、全英オープン(15日開幕・英ロイヤルセントジョージズGC)が控える。今大会は初日69で2打差5位と好発進したが「2日目(76)、3日目(74)がもったいないゴルフだった。崩れても、オーバーパーにならないゴルフにしていけたら良いと思う」とメジャー2勝目に向けての課題を口にした。

 2010年全英オープン王者のルイ・ウェストへーゼン(南アフリカ)が、通算5アンダーで単独首位に立っている。

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